9本も同時に見ると目が回る

朝起きて英文校正に出す前の最後のチェックをしたり、英文校正に出したり。自分でも誰がいつ第何版を送ってきて、自分がどこまでコメントを返して、現在どういうクオリティ(英文校正提出可能、仮投稿可能、最終稿等)か、というのはメモしているのだが、今回は数が多いのでメモの更新も追いつかない。日にち単位ではなく時間も記入した方がいいのかもしれない。というか、9本というのは1人で管理できる限界を超えている気もする(英文校正に出して、誰が作業中かの管理に1カラム増え、管理の難しさに拍車がかかった)。だから、みなさんそんなに投稿しないのかな……。

午前中から修士論文の発表練習。一つ一つは決して長くはないのだが、1-2年ぶんの研究のボリュームがあるのでそれなりに練習に時間がかかる。ただ、他の研究室と違って、修士で何個かの(関連する)研究に取り組んで、それぞれ全部修論に(1つの章として)入る、みたいな人はうちにはほとんどおらず、複数のことに取り組んでもそれぞれがどう頑張っても一緒にならず、完全に修論に入らない研究ネタを持っている学生の方が多数派なので、発表のストーリーで困ることはないように思ったりする。

午後は Skype国立情報学研究所と接続してミーティング。今年初めての試みだが、他の研究者の発言を聞いて「なるほどな〜」と思ったりして、学生だけでなく教員も勉強になる。研究室でもこれくらいの研究水準にできるといいのだが、修士から博士に進学する学生が出てきて、その学生が D2-D3 になるころでないと、こうはいかなさそうなので、まだ4-5年は少なくともかかりそう。

あと、やっぱり自分が好きなのは論文を通すことや通したことではなく、論文を通そうと思っていろいろ頑張ったりする過程であって、通ったかどうかという結果はそんなに興味がないのも再確認した(もちろん、学生にとっては通ったかどうかは将来を左右する大きなことだが)。言い換えると、トップカンファレンスに通ってもそれ(にまつわるエトセトラ)で研究する気がなくなってやめてしまうくらいなら、通らなくていいんじゃないかなぁ。どの研究が自分は好きかというのは自分が決めることであって、他の人がどういうかとは関係ないんじゃないかな(他の人がどう思うか、というのも時には大事だが、他の人がどう思おうと自分の信じた道を行く、というのも全然問題ない)。

いつも思う理想としては、学生が毎日研究室に来て論文読んだりゲームしたり実験したり漫画読んだりダベったりしているだけで、特に外に出かけなくても世界水準の研究ができている(外に出て初めて「あ、うちの環境って世の中的にはすごいんだ」と分かるような)、そういう研究室にする、ということで、そこには教員は特にいなくてもいいと考えているのだが、この環境を現在の職場(2-3年で学生が入れ替わる)で維持しようと思うと学生数が20名くらい必要そう、というのが現在の知見である(他方、博士前期課程と後期課程の一貫制で割とみんな5年間いてくれるなら、10人前後でよさそう)。学生数が20人なら、現在の1.5倍くらいのスペースがほしい……。