就活の時期は事前に分からない

朝起きて英文校正の依頼。水曜の朝に頼んで木曜の深夜に返ってくるので、そんなに悪くない。反映する時間を考えると、再校正を頼めるのはあと1回くらいかなぁ。何度でも再校正を依頼できる契約なので、採択されたあとでも追加料金なしで camera-ready の校正をお願いできるのだが、ページ数が変わると依頼し直しになるので、不採択なら本文を追加して新規で依頼せざるをえない気がしている。まあ、これで通ってほしいけど……。

午前中は進捗報告を聞く。エラー分析を聞くのはやはりおもしろい。結果を見るとなにかできそうな気がしているのだけど、なにができるんだろうなぁ?

外部から入学し、かつ博士後期課程に進学しない人は、めいめい就職活動をするのだけど、希望先の職種によって就職活動のピーク時期が違うのが悩みの種。昨年度の反省から、この時期は就職活動だろうから、と勝手に気を回して進捗報告を免除してもあまり意味がない(就職活動時期は人によって違うし、学生の申告に基づいてと思っても、状況によって変わりうるし、単に研究の進展がない時期が生まれるだけ)ので、今年は就職活動のいかんに関わらず進捗報告をしてもらっている。対外発表を済ませている人は、進捗報告を免除してもいいのだが、まだ対外発表を1回もしていない人は、まず対外発表をできるくらいの研究成果を出すことが第一で、そうでないと就職が決まっても卒業できないので……。

昼から修士論文の受け取り。大学院教務委員なので、全部受け取って取りまとめる必要があるのだ。続々と持ってきてもらうが、研究室によって体裁もクオリティもバラバラ。

卒論(特別研究の予稿)と同じく、極々少数の例外を除き、論文のクオリティは研究室単位で揃うようで、学生の能力ではなく研究室の指導が研究のクオリティに直結していることが明白である。今回新たな発見として、卒論(特別研究)がしっかりしている研究室は修士論文もしっかりしているが、卒論(特別研究)は「これでいいのか?」と思うようなクオリティでも、修論は普通だったりする研究室もあるので、そういう研究室は研究するのは大学院から、というようなポリシーなのだろう。

とはいえ、研究室配属を決めるときに特別研究発表会を見て決める学生も少なくないので、学部生の教育の手を抜くと中期的には進学する学生の傾向が変わり、研究室も影響を受けそうな気がするが……。

そもそも大学院生がいない、あるいは極端に少ない研究室もあるので、大学院生がある程度いないと、研究は大学院から、などと言っていられない気もするが、就職希望の学部生がいると、進学希望の学生と差をつけると不公平になるし、あまり研究の負荷を上げるのも非現実的になるので、弾力的にするのが難しい。

学生から、ほとんどの人が進学する研究室、と認知してもらえば楽なのだが、うちも1年目は4人中2人が就職、2年目は4人全員が進学したが3年目は1人が就職、というわけで、時折就職希望の学生が来るのである(今年は、進学希望の学生と同じフルコースの勉強と研究をしてもらったので、ちょっとハードだったかとも思ったり)。まあ、どういう学生が来ても対応できる、というのが研究室としての多様性にもつながると思うし、進学希望の学生でないとダメ、というようにはしたくないので、いい落とし所を見つけていきたい。

午後はひたすら言語処理学会年次大会の発表練習。2時間やったが、全員分終わらず(3人残った)。口頭発表、ポスター発表ともに [twitter:@moguranosenshi] くんが非常に丁寧なコメントをしてくれるので、ありがたい。自分は実験や論文には(研究ネタとしての完成度を高めるために)細かいところまでうるさいようだが、学会発表には相対的にエネルギーのかけ方が少ないようだ。

思えば研究費の申請書も、論文を書く勢いで書いたものは通るが、学会発表のつもりで書いたら落ちているような気がする。「研究計画書を書くのは論文誌1本分程度のエネルギーと情熱が必要」みたいなのをどこかで読み、全くその通りと思ったものであるが、段々と筆頭で論文を書く機会が減る一方、筆頭で研究費申請書を書くようになるのだろうな……。