二回目にようやく分かることもある

朝起きて査読を終わらせる。投稿する数の3倍は読むのが義務だと思っているのだが、さすがに最近はそれも無理なので、国際会議のプログラム委員のお誘いが来たときは、数を減らしてもらっている(5本くらい、と書かれていたら、3本にしてもらうとか)。査読すると関連する論文も読むので勉強になり、あまり減らしたくはないのだが、いまはすでに積まれている仕事で手一杯なので、新たに引き受ける量を減らすしかないわけで……。

そういえば、先日査読した国際会議の論文3本のうち、author response の内容(国際会議によっては、査読者が1回で最終的な採録採録を決めるのではなく、著者に反論の機会がある)を見て1本は自分が誤読しているところが分かったので、謝罪してスコアを修正した。あまりスコアが上方修正されることがないとは聞くが、やはりちゃんと書いた方がいいと思う(全く見込みがなさそうな場合、書かない著者もいるけど、感じ悪いし、また同じ著者に査読が行く可能性もないわけではないので、誠意を見せた方がいい)。

午後は SLP(自然言語処理の教科書)の輪読。英語の文法に関する章で、基礎的な話ではあるが、実はこれまでちゃんと研究室では言語学的な内容について勉強していないので、重要である。今年に入学してきた人たちは最初にこういう話を聞けるのでよいかなと思うのだが、えてして右も左も分からないうちに聞いた内容より、一通り概要が分かってから勉強した内容の方が理解しやすかったりして、どちらがいいのか一概には言えなさそうである。

その後、機械学習の輪読会の分担を決める。「統計的学習の基礎」と「パターン認識機械学習」とどちらを読むか決選投票したところ、後者を1年(またはそれ以上)かけて読むことになったのである。

パターン認識と機械学習 上

パターン認識と機械学習 上

例によって Google Spreadsheet で分担調整をしたところ、20人近くが同時に開いて同時に編集しても問題なく動いていて、さすがだなぁと思う。コース会議の議事録も、こんな感じで全員が同時に書き込んで会議のうちに完成させれば、幹事の手間も軽減されると思うのだが……。

今学期は「実践機械学習システム」の勉強会もやるらしい(自分は参加しないが)し、機械翻訳の勉強会も復活するらしいし、てんこ盛りである。こういう勉強会、すぐに効果が出るわけではないのだけど、1年以上経ってから効果を実感できたりするので、ぜひ学生のうちにいろいろ積極的に企画・参加してほしいと思っている。

実践 機械学習システム

実践 機械学習システム

(今年度でようやく研究室で揃えるべき勉強会が大体揃ってきたように思う)

夕方は娘のお迎えと保育園の全体会(保育者と保護者が全員参加で情報共有する月1の定例会)。4月から新しい保育者さんが3人入り、新しい子どももとりあえず2人入ったので、ご挨拶があったりする。この保育園、雰囲気が独特なので、最初は戸惑ったが(独特ということは知っていたが、それでも)、もう4ヶ月も経つと慣れてきている自分に驚く。

保育園を今後も存続させるために認可保育園にしたい、という話が少しずつ進展しているのだが、自分の見た感じようやく実現可能そうなプランが登場。市役所との折衝も大変だと思うが、これでどうにか回るかどうかではないかなぁ(実施してうまく回らなくても、ダメージがもっとも少ないプラン。その他検討していたプランは、失敗すると保育園が潰れるか、あるいは保育者も子どもも全部入れ替えになりそうだった)。