参照は査読なしでも変わらない

今日は在宅勤務。ちなみに自分は在宅勤務でも出勤でも1日に働く時間は同じで、育児に割く時間が異なる(家事に割く時間は変わらない)。出勤する場合は自分がやるはずだった育児を妻がやってくれているわけだが、本来自分は出勤しないなら通勤時間が不要なので、その時間と相殺している感じである。

午前中は言語学100本ノック。少しずつ知らない内容が登場し、割合勉強になる。最近は少しずつ論文も読んでいるのだが、やはり論文を読むと楽しい。しかし似たような論文が多過ぎて、網羅的にサーベイするのがつらい。以前は、100本も読めば関連研究は大体カバーできると思っていたのだが、深層学習ブームのいまは(深層学習に関する研究内容だと)100本読んだくらいではカバーできないことが多く、かつ深層学習の登場以前に限定してそれなので、深層学習以前の研究も100本くらいあるように思うのである(その100本のうち半分以上はもう読まなくてもいい論文になっているだろうが)。

午後は機械翻訳グループのミーティング。そういえば自分が査読を頼まれる分野は NLP Applications が一番多く、次に Information Extraction/Text Mining あたりで、最後に Machine Learning/Language Resource/Machine Translation だろうか(依頼する側に回るのは NLP Applications のみ)。機械翻訳に関する研究業績がそこそこ出るようになってきたのは最近のことで、ニューラル以前は査読付き国際会議で発表したことなかった(全て共通タスクの発表であった)し、ニューラル以降も基本的には査読ありなし半々くらいのワークショップでの発表ばかりで、本会議や論文誌に採択されるようになったのはここ2年のこと(機械翻訳に力を入れるようになってから3年後)で、当然といえば当然であるが。研究室ができてからしばらくは、研究グループの立ち上げのために共通タスクに参加していた(ワークショップで発表していた)が、そろそろ本会議や論文誌を主戦場とすべきだなと思ったりしている。(実は共通タスクの研究は結構リファーしてもらうことが多いので、査読ありの方が注目されるということは必ずしもないのだが)

機械翻訳や文法誤り訂正の研究は世の中的に一区切りした(個別にやることはまだまだ残っているのは承知しているが、ひとまず言語や用途を限れば使えるようにはなってきた)と思っているので、研究室の次の研究の方向性として、しばらく言語と深層学習の関係について考えてみたいと思っているのだが(機械翻訳や文法誤り訂正の研究も、最近はそういう視点から眺めている)、これらの成果が研究室からまとまって出るようになるのも3年後くらいかなと予想している。