教科書を書いたころにはもう古い

朝、娘が「ライオンガードが見たい」というので見ていたら、スイミングスクールの開始時間に遅れる。自分があまり急かされたくない性格なので、娘のことも急かすつもりはないのだが、やきもきする。本人が「あ、これやったら間に合わないんだな」と思って自分で早めに行動するようになればいいし、最初から出たいと思わないような習い事なら辞めてもいいようにも考えている(今年から保育園で外のプールに行くので、夏までに泳げるようになることが目標で、秋までは続けてもらいたいけど)。

そういえば今年の研究室の勉強会の時間割が決まった。

去年からの変更点は以下。

  • 論文紹介(古典)
    • 古典の定義を過去10年以前ではなく過去5年以前に(だいたい深層学習前に相当)
    • これまでは新入生の論文紹介は10月行こうとしていたが、新入生も夏休み前に担当してもらうように(10月以降は自分が出席する時間が取れないし、そもそも論文の読み方を最初に身につけてもらう方が効率的)
  • 論文紹介(最先端)
    • これまでは国際会議ごとに論文読み会を開催していたが、常設化することに
    • 1時間半で3人だと時間が足りないことが多いので、3人ではなく2人に
  • 自然言語処理の基礎
    • 日本語学の本を読むことに(文法に関する知識が全体的に不足していると感じるため)
    • 自然言語処理の本と2本立て
  • 実践 機械学習
  • 全体
    • 研究室に Google for Education (G Suite) を導入したので、これまで Evernote で取っていたメモを Google Docs で取り、Google Calendar からリンクすることに。
    • 隔年の大学院授業がある年なので、B4 生にはこちらも出席してもらうことに(早期履修制度が実現するといいのだけど)。

深層学習による自然言語処理 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)

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ゼロから作るDeep Learning ? ―自然言語処理編

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研究室の中の勉強会については毎年少しずつマイナーアップデートをしているが、ここ数年のラインナップは予習復習を入れると B4 は週40時間くらいのボリューム(上の時間割では、赤字と青地の部分が新入生の出る勉強会)だと聞いているので、何かを増やすなら何かを減らさざるを得ず、これぐらいが妥当なところかなぁと思っている。一応、配属前の説明会や受験前の見学で、最初の3-4ヶ月はものすごく忙しい、ということは説明していて、同意の上で入ってきてもらっている。

既知の問題点としては、かっちりした自然言語処理の教科書を読んでいないことで、以前は Speech and Language Processing のような(英語で書かれた)教科書の輪読会をしていたが、深層学習の登場によりそれ以前の自然言語処理の知識を(英語で)読む必要性が相対的に薄れてしまったので、止めてしまったのである。第3版のドラフトを見ると、深層学習の話題も増えて良さそうに見えるが、教科書としてはいわゆる FSNLP の方が絶対に読んで楽しいと思っているし、一時期のように日本語で書かれた教科書が少ないという事態も解消されたので、もう教科書は日本語のものでいいんじゃないかなぁ(SLP は本質的ではなくかつ読んでも豆知識にもならないことがうだうだ書かれていて、少なくとも自分は読んでいて効率が悪いように感じる)。