本家と GentooJP

昨日書いたものに nakano さんからツッコミ(参照)をいただいたが、書いたら長くなったので今日の日記に。今回もですます調なのはご愛嬌 ;-)

実体というのは、具体的に活動するのは誰なのだろう、ということです。Wiki なんかによく訪れてくれたりフィードバックをくれたりするユーザも含めるのはよいのですが、コアとなる部分が不透明だと感じています。法的かどうか、お金を扱っているかどうか、というのにはあまり興味はないのですが……。

BTS や翻訳や web に関してはあまり言うと自分もやりたくなってしまうだろうし、あまりそこに時間は割きたくない(GentooJP の活動は GentooJPで活躍する人に譲ろうかと)ので、ぼくもあまり騒いでません (^^;

「現状の Wiki と似ているから」というのは、atzmさんが(gentoojp-users 648) で書いたモデル (本家 ←→ 本家開発者 ←→ GentooJP 開発者)の中の、「本家開発者の手間は現状の Wiki と似ている」という点です。手間が似ているとはいえ手間なことに変わりはないので、手間を削減(もしくは手間は増えても複数人に分散)する方向に動いてほしい、ということでした。

前にもどこかで(-admin かな?)何回か書いたかと思うのですが、開発者としては

本家 CVS ツリー←→本家開発者←→本家 Bugzilla


↑↓

GentooJP CVS ツリー←→GentooJP 開発者←→GentooJP Bugzilla

というふうなモデルが妥当なんではないかと思っています。

たとえば、本家 CVS ツリーにある ebuild のバグを日本の人が見つけた場合、本家の Bugzilla に投稿するのは英語の問題もあって後込みする、ということがあります。これを GentooJP の Bugzilla に登録してもらい、GentooJP開発者はそれを調べて直接本家に回すか、もしくは解決策が一応見つかったら(ここが重要) GentooJP CVS ツリーにコミットします。Bugzilla に報告した人は (PORTDIR_OVERLAY を使って)これを試してみて、解決しているようならGentooJP 開発者にそのフィードバックが来ます。そして、これをもってGentooJP 開発者は本家開発者に流します。で、本家開発者は fix が分かっているのでチェックして本家ツリーにコミットするだけでよいと。

これユーザの人が Wiki に上げたりどこかでつぶやいたりしたものをいちいち本家開発者が代理で本家 Bugzilla に登録する、なんてやっていると、とても処理能力が追いつきません。日本語でなら連絡が取れるのであれば、わざわざ通訳しないで日本語だけで完結できる環境を作るほうがいいのではないかということです。最初は本家開発者が GentooJP 開発者のかなりの部分を占めるとは思いますが、GentooJP 独自の開発者の数が増えてくれれば GentooJP 内部で解決できることも増える(特に日本語でのユーザは GentooJP 開発者も恐らく同じようなアプリケーション・環境を使うので問題をトラックダウンしやすい)ことが期待できます。fix があるものを本家の Bugzilla に代理投稿するのと、必要な情報も揃っていないものを代理投稿(そして本家の人が訊いてきたものをさらに通訳)するのは雲泥の差です。

いくつか問題点を挙げるとすると、そもそも GentooJP 独自の開発者がある程度いないと結局本家開発者の見る場所/メンテナンスすべき場所が1つ増えただけで逆効果なのと、そもそも GentooJP の Bugzilla (かそれに類するもの)を立ち上げなければいけないことと、あと簡単に配布・取得可能な形で GentooJP 独自のebuild を配布できるか、というところです。

Bugzilla に関しては nabekenさんにがんばってもらっているので問題はありませんが、ebuild の配布はうまくいくのか(登録というより、容易に試してもらえるよう取得が簡単であるかどうか、というほうが重要ですが)というのと(こちらに関しては puntium さんが動いてくださっているようです)、GentooJP 開発者がどこまで増えるかが未知数なので、果たしてさいころを振ってみないと分からない部分もかなりある、というところです。