nakano さんとの思ひ出

Gentoo 開発者の nakano さんが辞めたそうで。

自分も最初は本家 Bugzilla でばかり活動していて GentooJP はスルーしていた(本家で英語で活動していないと修正が取り込まれないし、開発者にもなれないと思っていたから)のだが、ひょんなことから GentooJP の IRC に参加することになり、とんとん拍子で本家開発者になれたのは nakano さんが取り次いでくれたからだったりするので、Gentoo 開発の大恩人である。

寝ても覚めても Gentoo の開発やってたころは楽しかったし、それはオンラインで世界中の人とつながって開発していたりフィードバックもらったり議論したりするのもそうだが、それまでテキストでしかつながっていなかった開発活動を、顔の見える関係にしてくれたのは GentooJP の人たちだったので、そういう意味でも nakano さんは GentooJP で楽しく過ごさせてくれた(オープンソース開発活動が楽しいと教えてくれた)恩人でもある。

nakano さんも辞めるに至った理由が書いてあるけど、自分が辞めたときも全く同じ理由で辞めたので、時間が取れなくなってきた、ということもそうだけど、たぶん Gentoo は遊びで使うには安定しすぎてしまっている、というのがあまり開発していておもしろくないところかなあ(おもしろかったら時間なくても論文執筆や実験の合間の現実逃避にいじっていると思う)。

今は研究のほうが世の中分からないことだらけだと知り、こっちのほうがおもしろくなってしまったのである。特に Web みたいなテキストはこれまで定量的な研究が難しかった生の言語使用に関わる研究ができるし、これはこれでやりがいがある。(ともすると簡単な処理をしているだけでいっぱいいっぱいになってしまって、研究レベルの仕事をするのが大変になるという問題点はあるかもしれないが)

ともあれ長い間 Gentoo 開発者としての活動どうもお疲れさまでした。