Inferno

ふと相談員チャットで wm3 くんが「Plan 9 は使ったことないけど Inferno は VM 上で動いているのを見たことがある」と言っていたので、Inferno をダウンロードして使ってみる。Plan 9 は3年くらい前から使いたいと思っていたのだが、ハードウェア互換性があまりに厳しいので(自分でドライバ書いてくれ、レベルらしい)挫折していたところだった。

Inferno 本体と Windows NT/2000 用の VM インストーラダウンロードしてインストール。NT/2000 用のインストーラを展開したディレクトリに Inferno 本体を展開してできたディレクトリを上書きしてインストーラを起動するのだが、インストーラが置いてあるパスに日本語が入っていてはいけないということに気がつかず何回か失敗する。

インストールに成功したら付属の文章に書いてあるように PATH を設定し

C:\> emu -r/opt/Inferno

とすれば起動(/opt/Inferno の部分はインストールした場所)。Unix のシングルユーザモードみたくシェルが立ち上がるので、いろいろ探検できるのだが、細かいところの挙動が FreeBSDLinux と違うので引っかかる。

それでは window system も使ってみよう、と wm を立ち上げる。Windows 3.1 以降 95 以前と思われるようなシンプルな window system が立ち上がるのだが、どれもよく操作方法が分からないので適当にいじる。これがあの有名な acme かー、と触ってみたが、ファイルのセーブの方法も終了方法も分からないのでいかんともしがたい。

ブラウザはかなり高速(Opera より速い)なのでびっくりしたが、残念なことに日本語のフォントが入っていないようで日本語は文字化けする。内部的には全部 Unicode らしいので、フォントさえ入れればなんとかなりそうなものなのだが。

Inferno を実際に動かしてみて思うのは、その当時はけっこう Plan 9 が使いたかったものだが、もう Unix 文化に慣れすぎてしまったので、あえて Plan 9 を使おうという気がなくなってしまったことだ。Unix みたいな古いものは全部捨て去ることが目標だから、Unix のアプリケーション(Emacs だとか Vi だとか)の移植も推奨しない、というポリシーだそうで、使い慣れたエディタがないと生活しにくくなってしまった状況ではかなりハードルが高い OS のようだ。