NAIST を卒業しても意識する

今日と明日は東工大大岡山キャンパスにて、情報処理学会226自然言語処理研究会。幹事3年目であるが、ニコニコ生放送担当幹事として今回も出席(結局初日は主査不在・幹事5人中2人だけ出席で、結構大変だった)。

配信自体はうちの研究室の学生にやってもらうことにしていて、基本的に進学予定の B4 または M1 が担当で、M1 の秋に引き継ぎを行ってもらっている。引き継いでおけば、M2 にも配信方法の分かる学生は存在することになるので、担当の学生が授業、就職活動などで配信を担当できないときにサポートで入れるのである。

配信の作業自体は1回教えてもらえばできるようになる程度でそんなに難しくはないのだが、発表中は回線の状態をチェックするために常時配信を視聴したり、アナウンスのために発表を聞いていないといけないのがちょっと大変(睡魔と戦ったりすることもあるが、基本的には発表中は配信の仕事以外のことは全くできない)。常時幹事+アルバイト学生1人でやっているが、これ学生アルバイト2名をデフォルトに、時々幹事がサポートで入る、くらいの体制にしたほうがいいような……。

お昼は人数が多かったので二手に分かれ、自分は松本先生たち松本研 OB グループでお昼を食べる(うちの研究室の学生も1人)。NAIST の話をお伺いしたり、首都大の話をしたり、企業の話を聞いたり。先週土曜日が NAISTオープンキャンパスだったそうで、「小町くんのところの受験を断られてうちに来た学生が何人かいたけど」と松本先生に言われ、ちょっと冷や汗。

今年度、明示的に断ったのは現時点で2名なのだが、そもそも定員が4人のところに20人くらい見学の問い合わせが来ていて、どう考えても全員を受け入れることができない。受けても受かる見込みがなさそうな人には受験料も、書類を準備するのももったいないと思い、出願を断っているのだが、試験を受けて落ちる方が納得度が高いのかなぁ。今の仕組み上、受験生が大幅に増えると大学院入試の運営が困難になるのも、受験生が過剰に増えるのを抑制したい理由でもあるのだが、試験日を1日ではなく2日間にする、というような提案をすればいいのだろうか?(今、うちのコースだけ、1日で筆記試験と面接を全部終わらせる日程で入試をしている)

今年度は「統計的機械翻訳の研究をしたい」「対話の研究がしたい」という応用寄りの相談から、「意味・談話解析の研究をしたい」「教師なし形態素解析の研究をしたい」という基礎寄りの相談まで、かなり言語処理的なトピックで志望する学生が多いのも特徴で、去年までとかなり様相が違う。去年までは「情報抽出の研究がしたい」「ウェブマイニングの研究が」「ビッグデータ云々」という学生がほとんどで、そういう学生は基本的に言語(処理)に興味がなく、うちに受かっても入学してこなかった(受験生対応しても、ほとんど空振り)のだが……。

NAIST も、グラムさんが CMU に異動するということで、友人として喜ばしく思っているが、今年も NAIST を大いに勧めてきた自分としては、受験生がちょっと気にかかる。少なくとも、機械翻訳の研究をしたい、という学生は、修士で就職したい人でも、うちの研究室で積極的に受け入れたいと思う(その代わり、研究テーマを一から自分で考える、というような感じではなくなってしまいそうで、それがいいか悪いか分からない)。