サーベイに取り組む時期が難しい

午前中は共同研究のミーティング。学生に協力してもらっているので、ミーティングの資料を頼んでいたのだが、論文誌の査読の返信の〆切と重なってしまったようで、申し訳ないことをした。(どちらも1ヶ月以上前から分かっていることなので、自己責任といえば自己責任なのであるが)

うちの学生はほとんど全員手がよく動き、論文の理解も早いので、ありがたい。この共同研究、個人的には割とテーマに興味を持っているのだが、とりあえず言語資源と計算機資源を揃えないことにはなかなか先に進めないので、夏以降に計算機資源が改善されることに大きく期待。情報通信システムコースの予算で400万円ほど計算機を購入するためのお金を使わせてもらえそうで、9月からサーバ室も稼働するようなので、新規計算機資源を購入予定なのである。(何を買うかも調査しないといけないのがネックだが……)

あと、お隣の研究室で、うちと同じような勉強会をやりたいそうだが、なかなか難しそう、というお話を聞く。うちも一朝一夕でいまの体制になったわけではなく、3年かけて試行錯誤しつつ今の形に落ち着いたのだが、最初からどのようにやればいいかが分かっていたとしても、やはり2-3年はかかるのではないかと思う。特に TA をして2回目(1年経って)教えようとして復習し、ようやく何のことか理解できる、ということがこの分野は少なくない。初めて TA なしで勉強した学生(1年目)が TA になり(2年目)、その TA に教わった学生が TA になった(3年目)ときに教わった学生(4年目)から定常状態に入ると思うので、勉強会が安定するのは4年目からじゃないか?と考えている。

午後は研究室合宿の発表練習。M1 の学生たちのスライドがおもしろい。最初の半年は授業の負荷が高いので、研究はほとんど着手しないで来てもらっていたのだが、来年度は授業の履修を少なめにしてもらい、GW 明けくらいからサーベイ報告をしてもらおうかな? 前期にとにかく授業を入れまくってしまう人がいるようだが、サーベイもしくは研究室内の基礎勉強会のいずれかはちゃんとやってくれないと、夏以降の研究に支障が出るのである。

ちなみに、M1 の夏までサーベイせず、M2 に入ると就職活動と修士論文の実験でサーベイできないとすると、ほとんどサーベイできる時間がない。M1 の夏にサーベイすればいいのだが、夏は夏でインターンシップに行くとかなにか手を動かすとかしていると、サーベイする時間がなさそうである。ただ、必ずしも3月(言語処理学会ACL/NAACL)の投稿を目指すのではなく、5-7月の投稿(NL 研→EMNLP/COLING or IJCNLP)を目指して、秋にじっくりサーベイする、という方針はある。

夕方から NAIST の [twitter:@odashi_t] さんを招いて音声翻訳についてのトークをしてもらう。NL 研などで聞いたことありそうだったが、実はちゃんと聞いたことのない話だったので、おもしろかった。7月の NL 研のときも思ったが、やはり博士後期課程の学生は研究レベルが違う……。うちも博士後期課程に進学してどんどんトップカンファレンスに投稿する人が増えると嬉しいな。