関心に近くなくても聞きにいく

朝5時に起きてメール処理。見積もりを出してもらったまま注文していなかった物品を中心したり。学生や助教のころは想像できなかったが、見積もりを出して発注をかけるというだけの行為のハードルが一気に上がった。というのも、簡単なように見えて仕様を調べたりするだけで小一時間かかるし、小一時間取られるだけでもこちらは大打撃なのである。

午前中は情報抽出勉強会。夏までは研究テーマとは無関係に学生を2分して進捗報告してもらっていたが、夏からはグループごとに分かれてしてもらうことにしたのである。というのも、自分に関係が薄いと思われる話ばかりだと、話を聞かず内職する学生が出てくるし、自分の発表だけでなく他人の話も聞いてほしいのである。

内職については、並列処理できる人もいるので禁止までするものではないが、内職していても話は聞いてほしいし、性格的に並列処理できないなら、内職しないでほしい。自分の発表資料作成で忙しく他人の発表が聞けないというのは筋が違って、そもそも進捗報告が始まる前に資料作成を終えておくべきであって、毎回他人の進捗報告中に自分の資料を用意する(そして他人の話を聞いていない)という人は、猛省を促したい(とはいえ、自分は学生の発表中は発表する内容に神経を集中しているので、それ以外の学生が何をしているのか、全く分からないのだが……)。

このあたりの話は仲間が話をするときは聞きにいくものでも書いたが、駒場時代に科学哲学の授業で大いに示唆を受けた野矢先生の言葉をもう一度引用する(かれこれ日記で引用するのは5回目くらいだと思う)。

「…ちょっと説教臭いことを言いますけどね…。君たちくらいの年代で一番重要なのは一緒に哲学をする仲間でね…。話題が自分の関心に近いかどうかは関係なく、仲間が話をするときには聞きに行くものだよ…」

もっとも、自分の進捗報告以外、他人の話を聞かなくてよいと思っている人は、研究グループ単位にしても聞かないような気もするが……(自分の研究テーマ以外に興味ない人は、多分自然言語処理という分野自体にそんなに関心がないと思われるので、研究室選択を間違えてしまったのではないか、と心配になる)

午後から大学院の入試(面接)である。実はこれまで面接委員をしたことがなかったのでドキドキだったが、なんとか。(面接で)的確な質問をする能力、というのはセンスが問われるとが、自分にはあまりそういう能力がないので、伸ばしていきたい。NAIST にいたときの教授の先生方は、割とどんな分野の人が来てもそれなりにコメントやアドバイスができたのだが、ああなるにはどうしたらいいのだろうか?

夕方はコース会議。臨時の会議であるが、8月は定例のコース会議がないので、そこそこ議題がある。コース幹事から外れたので気楽なものであるが、最近コース内の仕事が後手後手になっているので、少し気合を入れて整理しないと。