奈良にまで行くと出家のようなもの

午前中、受験希望者(22人目の問い合わせ)の見学。今年の受験希望者の見学は、これで最後の予定である。来年度以降に受験予定の学生の見学も、すでに2件あり、まだ1件が予定されているが、だんだん早期化している気がする。今 B2 の人が見学したいというのは、さすがにこの時期(今年受験したい人優先)に来てもらう必然性がないので、断ったが……。

昨年に引き続き、今年もうちを見学する人には NAIST 松本研をお勧めしており、1/3くらいの学生が NAIST 松本研を見学してくれて、見学した学生は(最初はうちが第一志望でも)ほぼ全員松本研の志望度がうちの研究室より上になるのだが、見学してくれない学生は見学してくれないので、そもそも奈良に行くという行為そのものがかなりハードルが高いように思っている。

一生奈良にいる人はほとんどいないだろうし、2年あるいは5年いる分には、出家して修行するみたいな感じで、いい環境だと思うんだけどな〜(確かに東京の友人と離れたりはするのだが、数年間くらい離れてもいいんじゃないかな、とか……)。

午後は深層学習勉強会。深層学習の研究をしたい、という受験生にはこの勉強会を見学してもらっているのだが、この内容に強く興味を示す学生と、そうでない学生とかなりくっきり分かれるように思う。自分自身、大学院を受検する段階でこの勉強会の内容を聞いたら、おもしろい、やりたい、と思ったかどうかはかなり疑問なのであるが、博士後期課程に進学する予定がないのに深層学習をしたい、という人は、じっくり勉強に使える期間がなく、入学したらすぐこういう研究に着手しないといけないわけで、入学前からそこまで興味がないならやめておいた方がいいのではないか、と思う。

深層学習は、これがおもしろいと思う人でないと、サーベイから実験からデバッグ・チューニングから何から何まで、かなりつらいと思うのだが、自分も機械学習的な研究テーマに興味が出たのは博士に進学してからで、2年間くらい自然言語処理の経験を積まないと、おもしろいと思わなかったしなぁ……。