倫理的配慮について考える

朝6時からメール処理。最近学生から「すごい時間に起きているようですが、何時に寝ているんですか?!」と言われることがあるのだが、娘を寝かしつけるのと一緒に午後9時に寝ていたりするので、午前5時に起きても8時間寝ていて、睡眠不足というわけではない。

そもそも自分が小学校低学年くらいまでは午後8時前に寝ていたような気もするし、もっと早く寝てもいいのかもしれないが、午後5時に大学を出て6時半に保育園にお迎えをし、帰宅して7時にお風呂に入れてご飯を食べ、絵本を読んだり遊んだりしているとあっさり8時を過ぎるので、8時に寝るのはなかなか難しい。(ちなみに最近は午後11時-午前5時の間に1-2回ミルクで起き、自分は午前5-6時に起きて午前7時まで仕事をし、それから娘にご飯を食べさせたり洗い物・洗濯などの家事をして、午前8時過ぎに保育園に送り、午前10時ごろに大学に着く、というサイクル)

午前中は進捗報告を聞く。Workshop on Asian Translation という、日中英(今年から韓)の言語を翻訳するワークショップに参加することになり、M1 の人たちも進捗報告に参戦。研究の進捗を話すようになると、授業より研究のプライオリティが上がったりして、ようやく大学院生感が出てくる(笑)このワークショップ、今年が2回目で、我々は去年も参加したのだが、結局ベースラインを作るところが手間なのである(機械翻訳の研究をしたことない人たちがメインになると、そうなる)。ただ、今年は去年の経験があるので(去年の参加者もいるし)少しは楽だと思うし、うまくグループとして蓄積を重ねたいところである。

お昼は研究の倫理審査の書類を提出。自然言語処理であまり倫理審査を申請している人は多くないと思うが、自分も今回が初(博士後期課程の学生の研究)。分野によっては倫理審査を通っていないと論文投稿もできないところがあるし、自然言語処理でもそういう方向に向かっておかしくなく、こういう経験ができるのも貴重である。少数の個人の言語データからなにかをマイニングする、というのは今後期待される言語処理の応用だろうし、日野キャンパスに倫理審査委員会があってよかったと思う。(iPS 細胞の山中先生、NAIST に当時倫理審査委員会がなく、医学の研究ができなかったのが京大に移った理由の一つだ、というのを読んだことがある)

午後は進捗報告の続き。ツールのインストールで研究が詰まる場合がけっこうあるのだが、トラブルシュートするとすぐ解決できることも多く、自分のこの知識だけ切り離して研究室に置いておきたい……。しかし学部生時代の自分は周りにウィザードたちがいて見よう見まねで(隣に座ったり後ろに立ったりして日常的に操作を見せてもらっていた)このあたりを覚えたし、詳しい人がいないと何年経っても身に付かない領域であることも分かるので、結局はそういう知識に興味がある人に知識を身につけてもらって、研究室内で知識を継承する、ということしかないのかも。(情報系の大学に入って情報処理に関する仕事をしたいという人は、ぜひ在学中にそういうのが身に付けられる研究室に行くとよいと思う。これは授業で教えられるものではないので……)

夕方はメール処理。最近メールはブラウザや iPhoneGMail アプリから GMail を使っているのだが、Google の Inbox というアプリケーションを試してみて、ダイレクトメールがほとんどのプライベートアカウントは便利に使っている(仕事のメールはこのアプリだと自分の使い方には合わないので、GMail のまま)。しかしここまで利用者の使い方に依存したメールクライアントは珍しく、メールをするならこういう使い方が便利だからこうしなよ!という善意の押し付けがましさとすがすがしさ(いい意味で)を感じる。自分も要対応のメールがもっと少なければ仕事用のメールも全部 Inbox にできるのだが、要対応(見落としてはいけない)のメールが多すぎてどうしようもない……。