大学院の仕事始めのよくある風景

久しぶりに出勤。大学院の授業、とうとう自分を入れて4人になった。うちTAが1人なので、実質2人である。まあ、勉強より研究が優先するのが大学院では正しい姿だと思うし、そのために単位は昨年末くらいまでの課題を全部やっていれば余裕で出るようにしてあるので、ある意味理想的な展開である。

お昼は研究生の希望者とランチ。基本的に研究生は取りたくないし、他の大学院や研究室もいろいろ見て決めてほしいので、見学前から何度もそのようにメールで書き、見学中も同じことを何度も別の言い方で言っているのだが、いろいろ事情を聞くと、研究生を希望するのも仕方ないかなと思ったりする。

自分の時間や研究費、研究室のスペースなどのリソースが無限なら、みんな受け入れてあげてもいいと思うのだが、残念ながらいずれも有限なので、ものすごく悩む。とりあえず来年度から、TOEFL 750点未満の人は研究生の出願を受け付けない、と明記しておいた。750点以上でも、受け入れるかどうかは別問題だが、そもそもの問い合わせの総数が減ってほしい(対応の時間を根本的減らす必要がある)し、それだけの点数がない人は、研究生ではなく、普通に受験してくれればいいだけなので……。

お昼から進捗報告。首都大は年末年始に研究室に原則出入りできないのが地味に痛い。年末年始全く休むなというわけではなく、むしろしっかり休んでほしい、とは言ったのだが、最後に進捗を聞いたのが12月24日で、1月5日まで1週間以上あるので、投稿予定の人は少し進めといてね、と申し添えていたのだが、やはり研究室に行かないと進まないのが普通(うちはまだ修論生がいないから、年末年始返上でやるような切羽詰まった人がいない)。今年はクリスマスに目次発表、年明けに第1稿、としたのだが、来年は、12月頭に目次発表、クリスマスあたりに第1稿、としたほうがいいのかもしれない。

とはいえ、原稿を添削する時間も潤沢にあるわけではないので、どさっと来ても対応できず申し訳ないので、これくらいでいいのかもなぁ。週2往復(言語処理学会年次大会の投稿までに4-5往復)を目標に進んでいきたい。

午後は深層学習勉強会。

  • Richard Socher, Cliff Chiung-Yu LIn, Andrew Y. Ng and Christopher D. Manning. Parsing Natural Scenes and Natural Language with Recursive Neural Networks. ICML 2011.

を紹介してもらう。深層学習で画像と言語を一緒に解析する、という大変おもしろい話(というのは、2011年に読んでも思わなっただろうけど)。局所的な情報をどうモデルに入れるか、というのがポイントだと思うが、隣り合うものをくっつける、というので案外うまくいくようだ。しかしこういうのを見ると、文脈というか、なにかグローバルな情報を組み込みたくなる。

一連の深層学習シリーズは今日で一区切りである。個人的には大変勉強になった勉強会で、とてもよい経験だった。来年度以降の勉強会計画の参考にしようと思う。学生発の勉強会、今学期は Django 勉強会もあった(こちらは自分は出ていない)ようだけど、勉強会は自分たちで回すようになってからが本番なので、ぜひ来年度も自分たちの興味のあることに関する勉強会を立ち上げてほしい。

夕方から夜にかけて、ひたすらメール処理。終わらない……。