新しい分野ではいろんな論文を読んでみる

午前中は論文紹介で以下の論文を紹介してもらう。

  • Shirado et al., System for Flexibly Judging the Misuse of Honorifics in Japanese. PACLIC 2009.

日本語の敬語表現の誤り検出を行なうシステムの提案で、やりたいタスクはよいのだが、論文としては中途半端。被験者の数は書かれているがどれくらい依頼したか書かれていないし、多重検定をしているが結果の考察はないし、実験も擬似正解データ(ですらない?)で評価しているので、それが何を意味するか分からない。

まあ、改善の余地のあるツッコミどころというのは、それ自体が研究テーマの種になるので、紹介すること自体はそんなに悪くない。こういうところが先行研究では不十分だったが、本研究ではちゃんとやっている、というように主張できるし。結局、自分で再実装するつもりで論文を読んでみて、ちゃんとシステムが作れそうかどうか、というのを毎回考えてみた方がよい、ということであろう。

昼からコース会議。2年目幹事なので、議事録を取ったり資料を人数分印刷して配ったりしなくてよくなり、だいぶ楽である。

午後は学会関係(NL研)の仕事とコース幹事の仕事。なぜだかやたらとコース内の仕事の依頼が多く、夕方に研究室に行く予定だったが全然行けなかった(昨日するはずだった Skype 会議をしたせいもあるが)。う〜む……。