考えることが似ていてサプライズ

なぜか深夜に目が覚めて眠れなくなってしまったので、査読を2本ばかり読んで下書きする。案の定眠くなってきたので横になる。眠れないということは自分的には珍しいのだが、喉の調子が変なのも関係しているのだろうか。妻が言うには喘息かもしれないとのことだが、自分的にはアレルギーを疑っていて、とりあえず毛布を全部洗って干してしまってみた(布団クリーナーもあるので、かけてみてもいいかもしれないが)。

午前中は国際会議の原稿3本を見る。PACLIC という太平洋アジア地域の自然言語処理・言語学の国際会議に以下の3本が採択(口頭)されたのである。

  • Kazuma Kobayashi, Taichi Aida and Mamoru Komachi. Analyzing Semantic Changes in Japanese Words Using BERT. PACLIC 2021.
  • Taichi Aida, Mamoru Komachi, Toshinobu Ogiso (National Institute for Japanese Language and Linguistics), Hiroya Takamura (National Institute of Advanced Science and Technology), Daichi Mochihashi (The Institute of Statistical Mathematics). A Comprehensive Analysis of PMI-based Models for Measuring Semantic Differences. PACLIC 2021.
  • Hwichan Kim and Mamoru Komachi. Can Monolingual Pre-trained Encoder-Decoder Improve NMT for Distant Language Pairs? PACLIC 2021.

このうち2本は別の国際会議に投稿していたものを取り下げてこちらに回ったもので、1本は Student Research Workshop に出すつもりで準備していて間に合わなかったのでしっかり時間をかけてフルペーパーにして出したもので、いずれも採択されてよかった(これで今年の国際会議投稿はおしまいで、残りは来年開催の国際会議)。みんなよく頑張った。

昼からは論文紹介。急にお願いしたのだが、2人とも画像×言語に関する論文を紹介してくれて、よかった。2015年くらいから画像×言語の研究に取り組みたいと思っていて、ようやく最近少しずつマルチモーダル機械翻訳を中心に融合分野の研究成果が少しずつ挙がっているが、本当は機械翻訳以外にももっとやれるといいなと考えている(計算リソースがたくさん必要な方向にはあまり行きたくない、と言うのとは矛盾しているかもしれないが)。このあたり、もっとうまいデータの使い方を発見できればいいと思うのだが……(まだモデルやアーキテクチャの話ではないという気がしている)。

午後は色々とオンラインで情報交換したりして、なんだかみんな同じようなこと考えているなあとびっくりしたりする(エコーチェンバー効果かもしれないが)。あと、境遇も(同じような立場の人はそんないないだろうに)すごく似ていたり。これから20年かけてやりたいことは何か?ということになるのだが、他の人と同じことをやってもつまらないと思っているのに、分野が違うと同じようなことをやっている、という。でも NAIST 松本研でも取り組んでいるタスク(立場)は違うのにやっていることはみんな同じ(SVM)で、それでいてつまらないというわけではなくとても楽しい、というのを横で見ていて、自分も同じなのかもしれない、と思ったりする。(ちなみに OSX の牛久さんも、公開されているスライドを拝見したり、トークを拝聴したりして、よく「同じこと考えているなあ」と思うことがあるが、自分は牛久さんほど行動力がないので、「すごいなあ」と見ているだけである)

夕方は深夜にやっていた査読を片付けたり、研究室関係のウェブサイトの管理をちまちまとやったりする(Google Sites 以外にも GitHub とか色々あちこちに散らばっているのがある)。査読は毎週〆切が次から次にあるので、毎週1-2本書いている気がする。ウェブサイトの管理みたいなのは、不要不急なので忙しいときにやらなくていいものなのだが、現実逃避のためについ手を入れてしまうのであった(固まった時間が必要なく、細かい時間でもやれることなので)。