大学院進学希望の人は最初の試験を受けた方がよい

せっかく立川の統計数理研究所で開催されるので、ビッググラフと最適化のチュートリアルに参加。夕方には大学に行く用事があるので車で砂川七番を経由して行ったところ、道は一本道で分かりやすかったが、時間的にはそんなに近いわけでもないという、微妙なところ。

チュートリアル自身は一般向け(主に企業の人対象)だったせいか、細かい話でなく分かりやすかったとは思うが、自分的のはあまりワクワクするような感じでもなかった。もっとも、これはみなさんのトークのせいではなく、単に自分が今回のチュートリアルの想定参加者ではなかったということであろう。「ビッグデータ」ブームがあと5年続くと思っていない、というのはやはり研究者の共通認識だろうか(笑)

夕方は研究室の見学者の対応。現在学部3年生で、帰省中なので東京の大学院や東京にいる方々を回っているところだそうで、熱心ですばらしい。うちを受験希望というわけでなく、必ずしも自然言語処理の大学院を受けるわけですらないのだが、こういうやる気ある人はお手伝いしたくなるものである。いろいろ見てみて、それでも自然言語処理の研究がしたい、と思ってもらえるのが一番だし、自然言語処理に興味ある優れた人が隣接分野にいてくれるだけでもありがたいことである(優秀な人はどの分野に行っても成功するだろうし)。

ちなみにうちの研究室は研究室の定員がなく入学試験に合格したら配属されるので、東京で自然言語処理の研究をしたい人は修士からでも博士からでもウェルカムである(言語処理のバックグラウンドのない人が博士から来るのは全くお勧めしないが)。相談される人の相談内容に応じて各種研究室を紹介している(必ずしも自然言語処理の研究室に限られない)のだが、大学によっては研究室の配属上限が決まっているようなので、保険のために受けてもらってもいいかなと考えている。

あとよくあるケースとして、自分の所属する研究室に進学しようとして夏はそこしか受けず、落ちてから慌てて他の大学を探すケースであるが、基本的に2回目以降の試験はどこも難しくなるので、もし自分がボーダーだと思うなら、夏から複数のところを受けておいたほうがよい。特にTOEICの点数のように、事前に準備して点数を上げることができる試験で成績が悪いと、どうやっても救いようがないのである。大学によっては内部生でも外部生と同じ枠で選抜があり(首都大もそうだが)、外部生に押し出されてしまうケースもちらほら聞き、かわいそうには思うのだが……。