ビジネス・ゲーム

妻が昔いろいろと苦労していたので、参考になるかなと思って読んでみた。勝間和代氏絶賛の本らしい。男性でもいろいろ勉強になることはあったので、時間があればどうぞ。

ビジネス・ゲーム 誰も教えてくれなかった女性の働き方 (光文社知恵の森文庫)

ビジネス・ゲーム 誰も教えてくれなかった女性の働き方 (光文社知恵の森文庫)

結局「この社会でのし上がりたければ」「こうこうしろ」という話なので、前提に同意できない人は「フーン」という感じなのだろうが、女性はのし上がる以外に幸せになれる道がない的な書き方なので、そういうのが琴線に響く人に取っては有用な本なのだろう。(自分も、この前提が真であれば、いい本だと思うし、そういう人は世の中に一定数いるのだろうとも思う)

「人文科学系はビジネスでの利用価値が低いからやめとけ!」
「大学ではお金に関係ある科目を取れ!」

というのがあったりして、昨日の「教養」の話とも関係するが、自分が高校生のときはできるだけ利用価値の低い(役に立たない)学問を、そしてできるだけお金に関係ない科目を選択したつもりだが、真逆の考え方をする人もいるのだなーと思う。もっとも、高校時代であれば「なに言ってんだこの人」と思った(反発した)だろうが、いまはだいぶ考え方も変わり、彼女らの言うことも分からないでもない。「役に立たない」学問を専攻してもいいのは、自分の家が相対的に裕福だったからであり、男に産まれたからであり、そういう進路を取ってもなんとか食いっぱぐれなさそうな大学に進学したからでもあるし。

男性とか権威とかそういうのとどうしても真っ正面から戦ってしまう女性には、この本は福音になると思う。世の中理屈だけで回っているわけではなくて、「理論的にはあたしの方が正しいでしょ?! あたし悪くないよね!?」といくら言ってもどうしようもないこともあって(頭の回転が速くて優秀な女性ほどそうなりがちなのかもしれない)、そういうのに対して「あきらめ」がつくようになる、というのが大事なんだと思う。