大学院生の夏休みの過ごし方ガイド

さてさて、日本企業は6月になってからインターンシップの応募が本格的に開始し、どこも6月中が〆切というところが多いようだ。

Twitter で知った(@yanbeさんが教えてくれた)のだが
マイクロソフトがインターンシップの募集をしているそうだ。期間は2ヶ月と日本のインターンシップにしては長いが、よくよく見ると「週3日から5日フルタイム勤務」と書いてあるので、週1日だけはゼミがあるから、とかいう事情も考慮してくれそうだし、報酬は「当社インターンシップ給与規定による (月額 30 万円程度)」と書いてある(交通費と住宅手当は別)し、M1 の人とか D2 の人にはけっこういい待遇なんではないかなーと思う(とはいえインターンに割り当てられるプロジェクトが自分の希望に沿ったものでないとあまり楽しめないかもしれないが)。

あと、IBM もインターンシップを受け入れているそうで、こちらも行って入社した人の話を聞くと、IBM に入っても入らなくてもグループワークの経験や実習する仕事がやりがいあったので、オススメだそうだ。たぶんどこの企業もそうだろうと思うが、インターンシップを受けると入社試験も特別枠になる(面接とか筆記の試験はすでに1回受けていることに相当するから、というのが理由だと思う)ので、入りたい企業が念頭にあるならそこに行くのが一番だが、そうでなくても行こうかなと思っている業種のインターンシップに行っておくと話のタネにもなるし勉強になる。

海外にインターンシップに行きたい人も国内と国外と両方知っているといいという意味で、M1 は国内で、M2-D2は国外で、というように行き分けるといいんじゃないかと思う。kzk くんの日記で1週間が経過してからの感想が書かれているが、こういう良質のブログ(最近では Twitter?)をフォローして「行きたいぞ!」というモチベーションを上げておく、というのも重要だと思う。漠然と行きたいと思い始めてから数年後に行ける、というのが典型的なパターンなので、突然思い始めてもなかなか難しく(自分も「そんな前から用意する必要ないんじゃないの?」と思っていたものだが、実際前々からそういうつもりで情報収集したりするのが大きく違うのであった)、計画的に何年かかかるつもりで準備したほうがよい。M2 で海外に行きたいなら B4 か B3 くらいから準備していないと、M1 からやるのではたぶん行けるのは D1 にずれ込む(就職する人だったら行けない、ということになる)。

計画という意味では、1年後には海外に行くつもりで今年は Google Summer of Code をしておくとか、もしくは未踏(ユース)に通しておくとか、そういう数年間のプランを立てて少しずつ積み重ねておくとよいと思う。ドクターに進むつもりなので学振を取りたい、という人は、M1 のうちから研究がんばって国際会議投稿・論文誌投稿を済ませ、M2 の5月には業績作っておく、みたいな……。そういう意味では M1 の夏を研究に使うかインターンシップに使うかでかなり変わってくるだろうが、大学院の夏休みカードはドクターに進む人でも5回しか使えないので、使い方はよく考えた方がいいと思う。半年以上前から準備しておかないと、希望の夏休みが過ごせなかったりするので……。

とりあえず来年の夏に行きたい人は今月中にパスポートの取得を済ませ(思い立ったが吉日)、パスポートが取得できたら夏休みの前後に TOEFL の試験を受けておくこと(ちなみに TOEFL 受験には基本的にパスポートが必要である)。1回の受験ではひどい点数になることがほとんどなので、今年の12月末-来年の1月上旬にかけての出願期間にいい点数を報告したければ、2-3回受けることになるのだが、9月までには受けていないと間隔を開けて2回受けるのも厳しいと思う。TOEFL が高かったら行けるとか低かったから行けないとかいうのは(特に理工系だとそこまで英語力についてとやかくは言われないので)あまり気にせず、受けることによって「いつか海外に行くんだ」という気分に少しずつなっていくことのほうが重要。