キャリアとしての海外インターンシップ

今日は kur さんがサンフランシスコに来ているということで、一緒にランチさせてもらう。NAIST で2年間は同時期にいたはずなのだが、同じ松本研でも自分は自然言語処理学講座なのに対し、kur さんはソフトウェア工学講座だったので、全く面識がなかったのである(ちなみに松本という名字の教授が NAIST に2人いるので紛らわしいことになっている)。

お会いしてみるとなるほど行動力も意欲もある方で、やっぱり NAIST はいろんなおもしろい人がいるなぁ、と改めて思う。そもそも国際会議の発表で来ているそうだが、会議自体はサンディエゴで、途中こちらで降りてサンフランシスコ観光しているのだとか……。(Caltrain は1時間に1本しかないし、荷物を持ったまま公共交通機関で移動することを考えると、どうしても来たい! と思わないかぎり、自分だったらめげそう……)

先日別の人からもメールをもらって書いたことで、kur さんも「へえ、そうなんですか」と言っていたので、あまり知られていないことのようだが、アメリカではインターンシップをすることも経歴(職歴・研究歴)の中に入り、場合によってはどこの大学を出たのかというのと同じくらい重要なことらしいので、在学中に2-3個大手企業のインターンシップを渡り歩くのはアメリカでは普通だそうだ(実際アメリカで大学に行ったことないので分からないが、他のインターンの話を聞くに、少なくとも世界同時不況になる去年まではそうだったと)。

自分もそういう意識はあまりなくいろんなところに行っているが、特にアメリカで働きたいと思っている人は、アメリカの大学院を出るのでなければ、日本の外資系の企業に入ってアメリカ本社に転籍する以外でこちらに来るのは非常に難しい(自分でベンチャー企業を立ち上げて自分にビザを出す、というアクロバティックなことをする必要がある)ようなので、間違って日本の大学院に入ってしまったにもかかわらず、アメリカで働きたいという欲望を持っている人は、インターンシップで海外に来るのは正しい選択だと思う。特に、アメリカの大企業は、インターンシップをした人が必ず入社できるわけではないが、入社する人の大多数はインターンシップをした人(場合によってはインターンシップをすることが入社の前提条件になっていることすらある)なので、行きたい企業が念頭にある場合は、万難を排してその企業でインターンシップをするべきである。

もちろん、その企業に行かない場合でもそれなりの規模の企業でのインターンシップは割と人事ががんばっていろんなイベントを企画してくれたり、インターン同士でつるんでなにかしたりということがたくさんあるので、いつか行きたいと思っているなら学生のいまがそのときであり、このチャンスを逃すとだいぶタイミングが遠のく(研究プロジェクトに組み込まれたり就職してしまったり彼女/彼氏ができたり結婚したり子どもが産まれたりなどなど)し、身軽なうちに行くのがよいと思う。

さて、kur さんには観光を満喫していただいたようでなにより。よい旅 & 発表を!