デジタルネイティブ本は残念な感じ

NHK からデジタルネイティブ本(NHK スペシャルの派生本)が出ていたので読んでみた。

デジタルネイティブ―次代を変える若者たちの肖像 (生活人新書)

デジタルネイティブ―次代を変える若者たちの肖像 (生活人新書)

再放送を見たときも思ったのだが、やっぱりこの特集、「自分たちと違う彼ら」がどうであるかを分析しようとした、という感が否めない。宇宙人を捕まえて、彼らはぎゃーぎゃー騒いでいるが、とりあえず知りたいから解剖してみました、というような印象……(だからちょっとキモチワルイ) 要は「お化けは得体が知れないから怖いけど、『お化け』って名前つけたら安心するよね」という話。そういう「お化け」的なキーワードとして「デジタルネイティブ」なんて言葉使っているから余計違和感があるというか……(この単語を流行らせようという意図がスケスケ)

個々の話としては放送では触れられなかったエピソードが何個かあり、それなりに全く無駄には思わなかったが(たとえば NAIST 発のベンチャーであるホープフル・モンスターについても1ページ程度書かれている)、放送を観た人はあえて読む必要はない(7割程度重複している)し、観ていない人はこの本を読むより放送を観た方がいいと思うし。

NHK スペシャルの出版としては「マネー革命」とか「電子立国(絶版?)」とか

NHKスペシャル マネー革命〈第2巻〉金融工学の旗手たち (NHKライブラリー)

NHKスペシャル マネー革命〈第2巻〉金融工学の旗手たち (NHKライブラリー)

けっこういいものもあるだけに、ちょっと残念(全3巻で2巻が一番おもしろかったので2巻だけリンク張ってみる)。徹底的に理解しようと努力するかどうか、プロデューサー次第なのかもしれないが……