朝寮の電話機で起きようとしたら停電になっているのを忘れて失敗。ちなみに NAIST の寮暮らし始めたばかりで知らない人もいるかもしれないが、寮の電話は「90」の次に時間を押せば目覚まし時計になる。キャンセルは「91」。たとえば7時30分にしかけたければ「900730」と押せばよい。目覚まし時計のアラームで起きない人も電話の音なら起きる。ただしずっとこの機能を使っていると、本当に宅配便で電話を鳴らしているときも声を聞かずに受話器を外して再び眠りに落ちるよう自らが最適化してしまう可能性がある諸刃の剣。いまのところ失敗したことはないけど……。

そういうわけで少し急いでいたせいか、駐車場のガードレールに少しぶつけてしまう。忙しいのに……(人に当てないでよかったけど)。結局待ち合わせに30分遅れてしまう。連絡先は自宅のメールアドレスと電話番号しか知らなかったので、待っていてくれるかなと心配したが、無事に会えてよかった。

というのも今日は中学時代からの畏友、F原と会うために京都に出てきたわけだが、国際会館駅で降りてプリンスホテルで昼食を取りながら近況とかなんだとか話す。いろいろと話を聞くと化学の世界も厳しいのだなと思う。化学だとポスドク3年とか6年(3年x2)とかやる人も普通らしいが、自然言語処理ではそんなにポスドク続ける人はいないような。

午後はF原の発案で五山送り火の「妙」の山に登る。前F原と「大」の山に登ったのはいつだっけと思ったら、もう3年以上前のことである。山登り自体は10分くらいだったと思うが、抜けるような空で気持ちいい。

3年前のちょうどこの日は(ここに書いていないけど) NAISTオープンキャンパスのために奈良に来ていて、この日初めて松本研を訪れて、それで大学院に進学することに決心したのだが、F原も確かこの日は進路に迷っていて、研究室変えるか就職するか悩んでいた気がする。実は3年経ってもお互いあんまり変わっていないんじゃないかと思ったりする。いま思うとあのときF原と話しているうちに、松本研好き(ひとめぼれ)なんじゃないかなと自覚してきたので、F原と話していなければ来ていなかったかと思うと、彼に会って相談してよかった。

こうやって理科系で博士後期課程まで進み、研究の話とか就職の話とか将来の結婚の話(自分が研究者だと転勤があるのでそういう話が出る)とか、同じ悩みを抱える中学からの友人って彼くらいなので貴重である。今日はそれで「彼女が自分の(広い意味での)専門分野を分かってくれないとつらくないか?」という話を彼がしてきたので思うのだが、必ずしも専門分野の内容を分かってくれる必要はないけど、いつ忙しくて大変で支えてほしいのか、いつ手がけた仕事が終わって一緒に喜んでほしいのか、そういうレベルでお互い理解し合えていたらいいんじゃないかな、と思う。たまたま両方大学院生、なんかだと相手の気持ちも分かるけど、仕事が違ったりするとそこは相手のことを想像してあげる能力(やさしさと、余裕)が必要なんじゃないかな。

帰ってきてから停電後の復旧。カーネルのアップグレードに失敗しているのがあった(mptsas を組み込み忘れた)ので2時間くらいかかってしまう。むーん