エイプリルフールに科研費内定

出勤途中、科研費の結果が出たと聞いてチェックしたところ、若手 B に内定していたようだ。嬉しいというよりホッとする、という感じ。NAIST 最後の年に若手 A に出して以来、若手 A に2回応募してダメで、昨年度は若手 B にしたのに落ちて(さすがに若手 B には通るだろうと思っていたので、これは自分的にはかなりのショック)、今年度は若手 A に戻すか若手 B のままにするか最後まで悩んだが、結局安全策で B にして出したのである(若手 A と若手 B は研究費総額の違いで分かれている)。自分は若手 A を取って研究員を雇ってガンガン進めるような研究スタイルではない、というのが最後の判断の決め手であった。

今年は Microsoft Research CORE Project にも採択してもらい、首都大に来てから研究費は10連敗くらいだったが、ここに来て2連勝。諦めずに出し続けるといつか道は開ける、ということだろう。むしろ首都大に来てすぐ、研究費のないころに共同研究で助けてくださった NAIST 松本先生、首都大石川先生、そしてトヨタIT開発センターの方々のおかげである。研究費に関しては、おかげさまで共同研究のお話をたくさんいただけるようになってきたので、そこそこの規模の共同研究を数年一緒にやって、お互い win-win の関係を築けていけたらなと思っている。

午前中は受験希望の学生と面談。実は昨年度にも一度見学に来てくれていたので、2回目である。研究テーマ的にはうちにぴったりだと思うし、勉強熱心だし、いろいろ合っていると思うのだが、修士を取ったらすぐ就職したい、というのがネック(それがなければ、ぜひ来てほしいが)。

大学院から分野を変えて就職活動もして研究もトップカンファレンスに通るくらいのものを、というのは相当優秀な学生でないと難しいので、研究を妥協してもらう(ある程度天下り的にやるか、あるいはトップカンファレンスは断念)ことになりそう……。なんか、基礎勉強やサーベイをある程度進めてもらっておけばできそうな気もしているので、なんとも言えないところでもあるのだが、修士で就職したいなら、首都大より NAIST の方が就職しやすい(インターン先も見つかりやすい)と思うので、そういう意味でも NAIST をお勧めせざるを得ず、もやもやする。東京の端といえど、NAIST の寮と比べると生活費ははるかに高いし、研究費も段違いだし。

どこか心ある企業が「寄付講座」などとして、学生の2-3年分のRA費用(週2日分、月8万円程度)を出してくれるとかあれば、ありがたいんだけどなー。共同研究をがっつりやってもらう、というのがそれに近いのだろうが、単年度で終わってしまうので、人数が増えると毎年来年度のことを考えないといけないのが厳しい……。