NAIST に行くとやる気がアップする

朝4時半起きで一路奈良へ。

前回いつ来たか正確には覚えていなかったが、やはり(@togiso さんと @shirayu くんの博士論文審査のために来ていたので)2年ぶりのようである。今回 hiromi-o さんの公聴会Skype 参加させてもらい、最終審査だけ。

新幹線の中でいろいろやろうと思っていたが、メールの返事を書いていたら3通で京都に到着。なんなんだか……。受験生(=将来学生になる可能性のある人)からのメール、学生からのメールはできるだけ返事をしたいのだが、もっと簡潔にしたほうがいいのかな。

京都駅で近鉄線に乗り換え、大和西大寺、生駒経由で学研北生駒駅へ。懐かしいものである。新大阪まで行って引き返すほうが早かったりすることもあるのだが、京都側ルートに愛着があるので、少し不便でもこちらから行ってしまう。学研北生駒駅からは20分歩いて NAIST へ。自分が M1 のころは最寄駅(学園前駅)からバスで30分かかったので、歩こうなどという考えを起こしたことはないのだが、20分くらいなら余裕で歩くな〜。なんとなれば、今の職場(首都大の日野キャンパス)も駅から歩いて20分かかるし……。

最終審査は11:50からだったが、10時半に着いたので、最近オープンしたと噂のコンビニに潜入。鰻の寝床のような以前の売店からすると、雲泥の差。利益を出すのが難しいと頭をひねっているらしいが、もっと利用されて繁盛してほしいものである。

審査が始まるまでの間、松本研の学生室に行き、D の学生たちと雑談をしたりする。やはり松本研は研究するという雰囲気があってよい。ちゃんと研究を進めてトップカンファレンスに投稿しているようで、頼もしい。NAIST は博士後期課程に進学しようという学生が修士で入ってくるのが決定的であるが、東京は生活費が高いので、進学をあまり勧めにくい……(NAISTは寮が月1万円なので決定的に安い)。ただ、入学直後から博士後期課程に進学したいということを相談してくれれば、日本学生支援機構奨学金は免除されるように研究を進めてもらおうと思うし、学振 DC1 も取れるようにサポートしたい(あと、首都大は学振 DC1 に申請して不採択でも月15万円給付される奨学金制度があるので、博士後期課程に進学しても経済的には恵まれていると思う)。

最終審査はいろいろあったが終了。博士論文も、ほとんど修正を言われない場合と、ものすごく言われる場合があるのだが、博士論文としてのクオリティを考えると、しっかり書いてほしいと思うことはある。最近身近で博士論文が不合格になった例を聞いたので、最終審査でちゃんと受け答えできる、というのも大事である。

hiromi-o さんと shindo さんとご飯を食べ、東京の住まいの話をしたりする。もう東京生活丸3年だが、一人暮らしと家族とでは大きく違うので、一人暮らしなら職場の近くに住んだ方がいい(というか職場から遠いところに住む意味があまりない)のではなかろうか?家族用の賃貸だと一気に値段が上がるので、そこそこ遠くにせざるをえないと思うけど……。

あと今週末 NAIST でスプリングセミナーという1泊2日の実習があるのだが、そこで shindo さんが深層学習の演習をするという話を聞く。Julia で書いている深層学習のフレームワークがあるそうで、うちは結局 Python (Chainer) が最大勢力だが、もっといろいろな言語を使う人がいてもいいような気がしている。(研究室で、というより、研究科全体でもっと多様性があっていい)

午後はあちこち回る。@ARAMAKI さんにお会いできなかったのが残念だが、みなさん元気そうで何より。ACL自然言語処理のトップカンファレンス)に論文を書いている人で読み合わせをする、という話を聞いて、なるほどな〜、と思う。うちでは言語処理学会の年次大会の原稿しか読み合わせをしていないが、NAISTACL で読み合わせをしているから採択数が多いのかも……。うちも EMNLP は読み合わせをしようかな? 今年よくなかったのは、国際会議の論文執筆組は研究室で進捗報告をしなかったのだが、それによって停滞した感があるので、来年度は論文執筆組も毎週コンパイルした原稿を(少なくとも出す人たち)みんなで確認した方がいい気がしている。

帰り際、@neubig さんから「最近研究室でやっているお気に入りの研究は何ですか?」というような質問をされて、いろいろあるが「お気に入り」という意味では研究室1期生の手になる深層学習(を用いた日本語感情分析)の話、ゲーミフィケーション(を用いた英語のスペリング誤り抽出)の話、そして行列分解(を用いた未知の固有表現認識)の話、の3つかなと思った。トップカンファレンスにフルペーパーで通るようなネタというわけではないのだが、自分が首都大に来てからの3年間ずっと一緒にいた学生たちで、試行錯誤しながら研究テーマを決めたので、こうやって全員が修士号を取得できる、というのは感慨深い。みんな十分頑張ってくれたし、ここからがスタートだと思っている。