久々に共著者として参加する

朝から豪雨の予報だが、今日は出勤日なので雨の中大学へ。

午前中は機械翻訳グループのミーティング。バーチャル ACL に参加している人はグループミーティングに参加しなくてよいということにした。そもそもオンサイトで参加する場合はグループミーティングは欠席するはずだし。

今年は自分も ACL に参加することにしたのでチュートリアルを聞いたり聞きたい話をピックアップしたりしているが、バーチャル会議のサイトの完成度が割と(オンラインでやることが決まったのは最近な割には)高い。もちろん発表者側としては録画したスライドを投稿したい(一度投稿したら差し替えできるそうだ)だとか、動画の再生速度を変えたい(Zoom に切り替えればできるそうだ)だとか、色々改善点はあるのだが、これ自分で用意することを考えると、この値段(学生は年会費込みで$100、一般は年会費込みで$225)で ACL に参加できるというのは、かなりの破格である。もっとも、現地参加で得られるネットワークや経験と比べると、参加費だけでなく旅費も含めて20-30万円払ってでも現地参加する意義は当然あるのだが、2万円前後でこれだけ参加できるのはすごいことである。

ただ、やはりこのような形態が可能なのは全員がオンラインになっているからであり、ハイブリッドで実施するのは現地参加陣に負担を強いてしまうので、完全バーチャルの国際会議あるいは全国大会・シンポジウム・研究会と、現地開催のものと、両方用意されるようになるといいのではないかな。少なくとも、参加人数不足・投稿者不足であえいでいるような研究会は、ほぼ全部バーチャルにしたほうがいいと思う。NL 研をニコニコ生放送で配信していたときも、ずっと考えていたが。人数が多い学会は集まる意味があるのだが、逆に密を避けて開催することが難しいという問題も……。

昼からのグループミーティングは体調不良の学生が1人いて、すぐ終わる。先週から研究室に来る学生に体温を報告してもらっているのだが、大体みんな36度台後半で、微妙に微熱(?)があるようだ。自分も平熱は36.0度のところずっと36.5度前後をうろうろしているので、これが骨折からの回復の炎症のせいなのかどうか分からないが、みんな安静にしていたほうがいいと思う。(自分も本当は週1日くらいしか出勤したくない)

午後は ACL の Student Research Workshop の発表。今日は以下の2件。

  1. Hwichan Kim, Tosho Hirasawa and Mamoru Komachi. Zero-shot North Korean to English Neural Machine Translation by Character Tokenization and Phoneme Decomposition. In Proceedings of the 58th Annual Meeting of the Association for Computational Linguistics: Student Research Workshop (ACL 2020 SRW), pp.72-78. Seattle, WA, USA. July, 2020.
  2. Yujin Takahashi, Satoru Katsumata and Mamoru Komachi. Grammatical Error Correction Using Pseudo Learner Corpus Considering Learner's Error Tendency. In Proceedings of the 58th Annual Meeting of the Association for Computational Linguistics: Student Research Workshop (ACL 2020 SRW), pp.27-32. Seattle, WA, USA. July, 2020.

このうち前者のセッションは参加できないので、後者のセッションに参加。スライドを録画したものが提供されており、それを見てきている前提で QA を受けるというセッションなのだが、どうも突然セッションに来ても発表者が無言だと質問しにくいようなので、チャットも併用しつつ質問をしてもらったり、答えたり。Student Research Workshop だったせいかなんなのか、60分の QA セッションを聞きにきてくれた人は4人で、うち質問をしてくれたのは2人だけだったが、質問してくれた人とはちゃんとやり取りできてよかった。時差の関係で参加者が少ないのかもしれないが……(チュートリアルや基調講演のセッションは日本時間的に深夜帯になってしまっている)。

また、ここ数年は国際会議にほぼ参加していないので、学生の発表のサポートが全然できていなかったが、今回は少なくとも1セッションはサポートすることができてよかった。こういうの、まず参加者の身分で参加しないと答え方も分からないと思うし、自分も学生のときに先輩・先生方に「国際会議の歩き方」を教えてもらったように、学生たちに伝えてあげたいなあと思ったりする(子どもが小さいと、国際会議に参加するのもなかなか難しいが)。

ともあれ、国際会議デビューお疲れ様!