すれ違うときに挨拶だけでいい

水曜日。午前中は家にいて、お昼から出勤。最近月曜日の論文紹介はあまり聞けていないが、水曜日はがんばって聞くつもり。スライド

  • Yuyu Zhang and Le Song. Language Modeling with Shared Grammar. ACL 2019.

これは言語モデリングに関する研究で、自動で構文解析した結果を使って同時学習してよくする、という話。特にものすごく性能がいいわけではないが、まあおもしろい。しかしこれを with Shared Grammar というのはちょっとミスリーディングなタイトルな気がする。

研究会は卒業研究の進捗確認。だいたい言語処理学会年次大会で話す人たちばかりなので、特に問題はないかな。あと、EMNLP 2019 の参加報告をしてもらう。楽しそうでよいことである。学生に対するアドバイスとして、国際会議に参加するときは、行く前に興味ある人の論文を少し読んでから行き、発表のあとに直接質問に行くといい、コーヒーブレイクで少しすれ違って会釈するくらいの関係からでも参加するのが楽しくなってくるから、という話を貴家先生からお伺いしたのだが、そういえば今年の NAACL 2019 に参加した学生にはそれを伝えたが、他の学生には言っていなかったのを思い出す。次回以降、国際会議に参加する学生には行く前に伝えてみよう(しかし自分は社交的な性格ではないので、なかなかこういう国際会議でコミュ力は発揮できず、インターンシップのように長期間一つのところにとどまった方が話のできる人が増える)。

夕方は博士後期課程の学生の進捗報告で、メインのプロジェクトの話、サブのプロジェクトの話、研究とは離れた起業の話なんかを聞いたりする。うちの学生は大人しい人が多いので、なかなか自分で起業する、という人はいないのだが、こうやってちゃんとアクションを起こす学生がいるというのは、とても嬉しいことである。昨年度は M1 向けの大学院生の授業で事業計画書を書いてもらったし、今年は B1 向けの授業で事業計画書を書いてもらったくらいなので。自分自身、M1 のときに未踏ユースに申請したり、M2/D1 で特待生や学内のプロジェクトに申請したり(これが日本語入力エンジンにつながってその後 Apple での縁ができた)、学振 DC1/DC2 に申請したり、いろいろ申請書を書いたのが、不採択のもののほうが多いのだけど、よい経験になっているのである。いまの学生には、学内の学振の研究計画書を書いてもらうのがいいか、未踏の提案書を書いてもらうのがいいか、このように事業計画書を書いてもらうのがいいかはよく分からないが、とにかく自分がやりたいことをそれなりの熱量で書いてもらう、というのは大事だと思っている。

自分の部屋に戻る途中で何人かの先生方とすれ違い「あれ、小町先生もう終わりましたよ」と言われ、なんのことだかさっぱり分からなかったのだが、聞いてみると今日に来年度の実験に関する打ち合わせがあったらしく、完全にすっぽかしていた。メールのやりとりを見ていなかったのが原因なのだが、ミーティングの時間の打診はもらっていて、どちらかにしましょうか、という話までは確実に聞いていたので、本当に申し訳ない。自分も出られるこの時間にするために、出られなくなった人もいるのに……。

このレベルでのミスは仕事をするようになって初めてなので、穴があったら入りたい……。本当にボケている。夜中のミルクだけなら耐えられるが、風邪とのコンボが本当にきつい。最近自分が何しているのか分からないときもある。