20年前のメールも GMail

上の子が朝起きたら「フラフラする、頭と喉が痛い。夜になって熱が出たら迷惑かけるから、午前中に病院に行く」と言うので、かかりつけの小児クリニックに連れていく。投機的(予防的)に病院に行くというのは殊勝なことであるが、どこでこういう性格になるのか謎である。

小児クリニックに着くと、保育園のパパ友が来ていた。うちと同じく2人子どもがいるので、2人いるとどこが大変か、みたいな話を聞いたりする。彼も大学教員なのだが、土曜日が勤務日で週休日が日曜日と月曜日になっているそうで、貴重な月曜日がなくなってしまった、とボヤいていた。自分は土曜日に勤務したら(たとえば入試だとか)週休日変更して別の日に休んでいるのだが、毎週土曜日が出勤というのはそれはそれで親は大変そうである(両方の親に仕事や育児、介護等の用事がないと土曜保育が使えないのだが、片方の親に用事があるだけで使わせてもらえた方がいいのでは?と)。

昼前には出勤できたが、翌日が国際会議の投稿〆切なので、最後の確認をする。今回は2件とも主なやり取りは Slack で、Slack はフロー型のやり取りには向いているがストック型のやり取りには向いていないと思っているのだが、自分自身が iPhone しか使えない時間帯が結構あるので、最近は学生とのやり取りにはメールより Slack を使うようになってきている(メールだと、読み書きできないことがあるので)。しかし学生とのやり取りでも5年前のメールを検索することは割と普通にある(毎月~隔月くらい)し、自分のメールも全て GMail にインポートして入れてあって20年以上前のメールも検索できるし、実際10年前のものを検索するのはそこそこある(年数回)のだが、5年前や10年前の Slack って検索しないと思う(10年前は IRC を使っていたが、もう検索できない)。メールにしても、Emacs で読んだり Thuderbird で読んだりしていたが、ローカルにインデックスを作る系のものはメールが多いと重くて使い物にならないので、オフラインで使えないという欠点があるものの、GMail に収束してしまった。

まあ、いまのウェブ企業だったら、10年後も同じ職場にいると仮定しなくていいし、むしろ職場が変わったら前の職場の情報にアクセスできてはいけないのだろうし、フロー型の良さだけ享受できるだろうから、積極的に使っていく動機があるとは思う。学校でも、何年も前のものが必要になるのは教員サイドの都合であり、学生サイド的には自分が在籍中の間だけ使えればいいので、ストック型にするインセンティブはないだろうな……。メールを Slack に飛ばすと楽になる、という話があるが、やりたいのは Slack の内容をメールに飛ばして全て検索できるようにしたい(メールのインタフェースで読みたい訳ではなく、メールのインタフェースで検索できるようにしておきたいだけ)のだが、そういう用途は想定されていないようである。

午後は M2 の進捗報告を聞く。今年は新組織になって初めての修士論文で、学位として「修士(工学)」と「修士(情報科学)」の選択ができるようにしたのだが、どれくらいの人が「修士(情報科学)」を選ぶかな。自分だったら(もともと教養学部にいたくらいだし)「修士(情報科学)」がほしいかもしれない。