3限に行って気がつく4限から

体育の日だが授業日なので出勤。

10時からは拡大 SD 学部教務委員会。授業日なので本来授業がない先生方と職員の方々は祝日なのだが、この日になってしまったのである(自分はそもそも授業のある日なので、どちらでもよかったが)。自分は週休日変更もするし休日の振替も取るし、有給休暇も申請するので、他の人が働いているときに休むことに抵抗は特にないのだが(学生にも、新入生の基礎勉強会の3ヶ月を除き、特に毎日研究室に来ないといけないようにはしていない。基礎勉強会の最中は、企業で言えば試用期間というか研修期間のようなもので、個別対応が難しいので、休むことは基本的に認めていないのだけど)、前回「(有給も含め)休みが取れない」とおっしゃっていた方がいたのが印象的であった(こういう休日を取らないのは、世代的なものだと思うが)。

3限から授業だと思って南大沢に移動して教室に入って紙を配ってプロジェクターの準備をしていたら、どうも普段と様子が違って、知っている学生も一人もいなかったので、あれ?と思ったが、学生に「これ人工知能の概論の授業ですよね?」と聞いたら、違う授業だったらしい……。教室を間違えたか、と思ったが、教室ではなく時間を間違えていて、3限ではなく4限の授業だったようである(汗)逆に間違えなくてよかったが、最近時間を間違えることが続いたので、気をつけないと(最初に予定が生えたときに Google Calendar に入れてあとはそれを信じるのだが、その時点で間違えて入れていると修復できない)。

情報科学科の B1 向けの「人工知能・自然言語処理概論」の授業は4人の教員によるオムニバス形式の授業で、自分の担当分は10/14、10/21、10/28の3回と、あと中間試験である(中間試験は問題をお渡しすれば実施しておいていただけるらしい)。基本的な構成は昨年と同じで、1回目には(人工知能・自然言語処理を含めた)情報科学を学ぶ動機付けとなる講義をして、あとの2回のうち1回は自然言語処理概論、もう1回は機械翻訳入門という構成の予定。

予備校時代、どの授業も春季講習や新年度は人気講師の人は教科の内容に入る前になぜ今ここでこれを学ぶのか、という話に1コマ(場合によっては2コマ)使ったりしていて、あれあれ、英語の勉強をしに来たはずなのに、英語の話が結局90分全然なかったよ(雑談もおもしろいからいいけど)、とよく思っていたものだが、自分が教壇に立つ側になって思うのは、聞く方がまず勉強する気持ちになってもらうのが一番大事であり、気持ちが向いていない人にいくら授業をしてもほとんど意味がなく、理解度もさることながら聞く気になっていない人は授業期間が終わったらほとんど内容を忘れてしまう、ということである。そのため、自分の授業でもなぜこれを学ぶのか、実際に自分の人生のどういうところでここで学んだ内容を使ったか、ということを全ての授業で話すし、何となれば毎週の雑談で時事ネタをできるだけピックアップして、こういうところでいま学んでいるこれを使う、ということも話している。まあ、学部レベルの情報科学の知識は、情報系のどの仕事に就くにしても、全てどこかでは関係すると思うのだけど……。

ともあれ、授業は単にきっかけに過ぎないし、授業で聞いたことをきっかけに自分で学んでほしい、というのが一番の希望なので、ひたすらキーワードをつぶやきたいと思っている。(この授業では、「スタートアップって何ですか」という質問があったが、そういうのも単語を知らないとそもそも意識すらしないと思うので、どんどん刺激を与えていきたい。)