学会に行ってもずっと rebuttal

朝からひたすら ACL の rebuttal を見る。9件あると、1件あたり30分としても4時間以上かかるので、全然手が追いつかない。

仕方ないので筑波に来てもまだ ACL の rebuttal を見る。本来、今日だけしか言語処理学会年次大会に参加できない日なのだが、会場に滞在できたのはたった1時間で、しかもその1時間も研究室の学生との ACL rebuttal について話してほとんど終わり、という、なんとも ACL 投稿者に優しくない開催日程である。(会場の都合とかいろいろな事情で開催日程が決まるし、ACL のスケジュールは年次大会のスケジュール決定以降に決まるので仕方ない)

一つ会場に来ていた方々と話して納得したのは ACL 2017 PC Chairs Blog のことで、やはり今年は short の査読が厳しいとみなさん思っているらしい。どうも査読期間が短く、かつ long と short を同時に査読するので、どうしても両方を相対的に見てしまい、short が目劣りするのでは、と。確かに査読期間が分かれていれば、long は long の中で、short は short の中で査読するので、相対評価になりそう。(リンク先は査読スコアの統計量が書かれていて、確かに0.5点くらい short が厳しい)

ACL といえば short に投稿することが多い自分としては、short の査読が厳し目なのは苦しいが、そもそも short なんてカテゴリがあるのがおかしい、という意見もあるだろうから、仕方ないかなという気はする。ただ、それを言うなら(歴史的経緯はともかく)そもそも現在は long というカテゴリの方が存在意義を問われていて、long paper とほぼ同じ長さの TACL というジャーナルに採録されれば ACL/NAACL/EMNLP 等自分で選んで発表できるので、むしろ short paper の方が存在意義がある、と思ったりする。

しかし(自分が自然言語処理の研究を始めてからこの10年ちょっとの間ですら)研究・発表サイクルがどんどん変わるので、現状こうだから変えよう、という提案が実現されるころには実情自体変わってそうで、既存の学会の枠組みの中で改善するのは難しいのかもしれず。