論理的思考ができるようにする

ようやく喉が持ち直してきた気がする。毛布をしまったせいか、あるいはうがいをするときうがい薬を使うようにしたせいか分からないが、もし前者だとすると、アレルギー(花粉症)ありますか、と聞かれたのも分からなくはない。しかし同じ部屋で妻も娘も寝ているので、もし毛布のせいだとすると微妙な感じである(そもそも、もう毛布が必要ないくらいの季節だと思っていたら、急に寒くなってまた出してきたりしただけなのだが)

午前中、進捗報告を聞く。結果が出てきた(しかし結果がよい理屈がよく分からないので要検討)人もいれば、まだベースラインの実装も終わっていない人も。さすがに半年かかってベースラインが動作していない(提案手法も決まっていない)のは、そろそろまずいような気もする……。いったん差し戻したほうがいいのだろうか?

午後はコース会議。7月末の海外出張を承認してもらう。コース会議や教授会で出張申請が拒否されることはないので、もっともハードルが高いのは家族会議である(汗)うちの大学は研究費による出張だと学生だけで海外に行くのは認められていないので(NAIST のときは博士後期課程の学生なら教員同伴なしでもよかった)、あまりに遠いところの国際会議にはしばらく出しづらいという問題がある(移動時間も含めて2泊3日が限界なので、ヨーロッパだと1日滞在できない?)。滞在可能時間は娘が大きくなるにつれて延びていくと思うが、とりあえず来年の COLING 2016@大阪がもっとも出しやすい国際会議であることは間違いない……。(来年3月に修士論文を提出する人は、全員最低でも COLING には投稿してもらう予定。ちなみに COLING は自然言語処理分野ではトップ5に入る国際会議である)

夕方は研究会の原稿の添削と論文誌の原稿の添削。一応収束に向かっているようで、往復しがいがある。

そういえば、論理学と統計学をしっかり勉強したかどうか、ということは、論文を書くことに多少影響を与えるように思う。相関関係と因果関係の混同や、因果関係の原因と結果が逆であることに気がつかないというのもよくある。

もっとも、論理学や統計学を勉強すると、目の前に出された文章が相関関係と因果関係を混同しているとか、あるいは因果関係を論証するのに不十分だとか、といったことは判断できるようになるのだが、論文を書くとき必要なのは、この因果関係を言うためにはどのような実験をする必要があるのか(どういうデータを用意して、何の実験をして、どんな結果が出ていればいいか)というのを逆算して設計・実装・評価する能力であり、これは教科書で勉強できるようなものではなく、自分でやってみないと分からない類のものであろう。

問題は、そもそも論理・統計的思考力がないと、いくら添削を受けても何が適切かを自ら判断できないので、いつまでも自分でできるようにならない、ということで、こういう場合は論理トレーニング(本当は学部1年相当だと思うが、うちのコースでは学部3年前期の実験の中でやる)まで戻って勉強する必要があるのかもしれない。本当は研究室でもこういうトレーニングをしたほうがいいのかもしれないが、さすがにこれは大学院でやる話ではない(身に付いていない人はそもそも大学院入試の段階で弾かれるべき)ので、大学院入試でちゃんと論理的思考力も見た方がよい、ということなのだろう(研究計画書くらいしか手がかりがない気がするが……)。

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

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