真夜中に起きてメールを掘り返す

朝、企業の方とミーティングを行う。本当は先週に予定していたのだが、家族全員の体調悪化のためにそれどころではなくなり、1週間延期してもらったのである。

お話すると、大学院時代のご専門は自然言語処理ではなかったそうだが、非常に丁寧かつ網羅的に最先端の自然言語処理の論文を読んでらっしゃっていて、有意義なディスカッションができる。やはり博士論文を書く過程できちんと鍛えられた方は、新しい分野に参入してもすぐにキャッチアップできる、という印象(修士論文でも、しっかり書いた人は恐らく同様)。趣味で自然言語処理をされる、というのは分野の広がりを考えるとすごく貴重なことであり、自然言語処理は主要なほとんどの論文が ACL Anthology から無料でダウンロードできる、というのが大きいのかも、と思ったりする(とはいえ、大量の英語で書かれた論文を読む必要があるので、博士論文を書いた人はどんな分野であれ英語の論文をしっかり読み解く力がついている、ということかもしれない)。

自分の研究室を出る学生も、自然言語処理自身を就職してからも仕事として続ける人は3割もいないと思うのだが、自然言語処理の研究を通じてこういう一般的な問題発見能力・問題解決能力を身につけてほしいな、そこを目指したいな、と思ったのであった(ここ1年ほど、企業の方と話すと大体同じことを思うのだが)。

お昼は生協に行き、最後の予算消化。紙を教員分購入して均等に分配する。均等ではなくコース共通の仕事で紙を使った教員に分配した方がいいのでは、と最初思ったのだが、たまたま予算に余裕のある年でその年に紙を使った人に還元するよりは、全員に均等に割り振ったほうが公平性は高いのだろう(コース共通の仕事はローテーションで回ってくるので、長期的には平準化される)。とはいえ、ケースで20束購入して各教員に配布したので、南大沢キャンパス所属の方は持って帰るのに苦労するような気も(汗)

午後は他大学との共同研究のお仕事。いろんな方とお仕事をすることが増えているのだが、休日や夜間に仕事をする前提で督促されると、子育て中はちょっと困る(遠距離婚だったころは、土日や夜間でも仕事をしていたけど)。会議が基本的に土日(特に日曜日)にしか開催されなかったりすると、どうしても参加できないし……。松本先生が「工学の人は平日に仕事をするが人文の人は休日に仕事をするので、両方の人で研究会や打ち合わせの予定をすり合わせると休日になってしまう(国語研のワークショップやシンポジウムは平日開催であることが多いが、例外的らしい)」ということをおっしゃっていて、学生のときは「ふーん」という気持ちで聞いていただけだったのだが、子どもができてから土日開催の会議や学会にほとんど参加できなくなり、ようやくその意味が分かる。

暖かい時期は深夜に起きるのもそんなに苦ではないので、土日も含めて毎日深夜に少し時間を確保して、緊急性の高い仕事をこなせるようにしたほうがよさそうに思った。寒い時期(10月-3月)どうするかが悩ましいけど……