自然言語処理・集合知合同シンポジウムの開催

行きがけに娘を保育園に送り、今日と明日は情報処理学会自然言語処理研究会(NL研)東工大すずかけ台キャンパスだが、来るのは何年ぶりだろうか。前回来たのは、NAISTの学生のときだったと思うので、少なくとも5年前である。

東工大も目黒にある大岡山キャンパスと違い、こちらは神奈川との県境にあるので、だいぶ牧歌的な感じである。これまで駅と大学の間しか見ていなかったが、大学の裏手を見ると、NAISTの裏の山に負けず劣らずの山と田んぼが広がっており、こんなに閑散としてたっけ?とびっくりする(一応東京だし、首都大程度には都会だと思っていた)。

NAISTも他に行き場がないので研究室に学生が集まる(ほとんどの学生が大学周辺の住むので、通学時間を長々取られたりしない)というのが、実はもっとも大きな利点の一つだと思う。都会のほうが遊びやすいとか就職活動がしやすいとかアルバイトができるとか思う学生も多いだろうが、これくらい田舎の方が研究しやすくいい環境である。もっとも、研究したい学生ばかりではないだろうし、遊びたい学生は遊べる大学に行けばいいと思うけど(そういう学生はそもそも大学院に進学しないかな?)。

今回の研究会は、いくつかの学会・研究会の合同シンポジウムなので、割と人が集まる。自分はというと、研究会の動画配担当なのだが、今回は2つの研究会の合同で、中継を承諾する人と承諾しない人が混ざっていて、ちょっと大変。聞く方も、どの発表が中継されてどの発表が中継されないか事前に分からないと、聞きたくてずっと待っているのに結局聞けなかった、とか、つけっぱなしにしていて忘れた、とかありそうで、事前にアンケートして明記しておいたほうがよいかなと思った(まだ試行期間なので、やり方はいくつかあるだろうが)。

しかし動画配信って音や画面が切れていないか、適切か、などということを常時チェックしていないといけないし、なかなか集中して発表を聞けないのが発表者に申し訳ない。最初は Twitter で実況したりできるかと思っていたのだが、せいぜいタイトルを流したりできるくらいである。(あと、幹事という立場上、特定の研究に肩入れしたような実況はしにくいので、どうしても遠慮してしまう)

動画配信の手間がかかるとはいえ、常時20人くらい見てくださっているようだし、会員サービスとしては有意義なことであると思う(会員以外も見られるが、会員だけに限定しない方が回り回ってこの業界が盛り上がってよい)。まあ、やった方がいいかと言えばみんな賛成するだろうが、やるためにどれくらいのコスト(手間)をかけていいか、という話になると、使命感を持ってやれる人がいるうちはいいが、そうでないと配信を維持するコストに見合わない気もする。全部業者に投げたりする金銭的余裕がない以上、幹事(運営委員)の時間の持ち出しになるだろうし……。

夕方はNL研の運営委員会である。こういう委員会があると、会場に来た人と一緒にご飯に行ったりできないのがちょっと残念であるが、研究会のあり方について現地に来た運営委員のみなさんと密に議論できたので、よかった。来年も少しずつ改善していきたい。