開発ツールの使い方を身に付ける

最近は朝に雨が降っていることが多いので、散歩を休むこともしばしば。このまま朝が寒い時期になったら、朝の散歩もなくなるのかなぁ。

午前中は共同研究の打ち合わせで赤坂へ。西武新宿線から行こうと思ったのだが、どうも人身事故で1時間以上遅延しているようなので(乗り入れのない西武新宿線では遅延は珍しい)、諦めてJR中央線で行く。2路線使えるというのは、2路線のどちらからも離れていることを意味するが、役に立つときもある。

共同研究の打ち合わせでは、実験設定についていろいろ議論する。たとえば分割交差検定は単にデータを分割すればいいだけだろうと思うかもしれないが、どのように分割するのが適切な設定なのかは、タスクによって異なるのだ。(共参照解析だと文をまたいで共参照関係があるので、文単位でバラバラにするような分割交差検定はできない)

お昼は四ツ谷に移動して、いま研究室の学生4人のインターンシップ先である会社の方々と、共同研究に関する打ち合わせ。2週間のインターンシップでは、研究としてなにかをするのは難しいというかどう考えても不可能であるが、今回は1人のメンターの方が本当によく面倒を見てくださって(4人いたので、負荷軽減のため2人ずつ交互に出社してもらったりしていたようだ)、コードリビューで手法の実装やAPIの設計からGitやMarkdownの使い方、日報・最終報告スライドの書き方まで教えてくださって、本当に頭が上がらない。

始まる前は、研究ではなく開発をさせるのだったらアルバイト代は払ってほしい、と思うこともあったが、これは開発ではなく明らかに教育であって、アルバイト代をもらうどころか授業料を払わないといけないレベルである(ざっくり言うと少なく見積もっても受講者1人当たり10万円払わないといけないコース)。無料でここまでしてくださって、会社が傾いたりしないかとむしろ心配。

自分自身は毎日のようにバージョン管理システムマークアップ言語を用いてドキュメントを書いたりしているが、わざわざ学生に強制したりはせず、好きにやってもらっているのだが、最初はある程度天下り的にやってもらってもいいのかな、とこの数ヶ月思っている。個人でやるなら好きなものを使えばいいと思うが、複数人でやると何かツールが必要で、たとえばNAIST松本研で英語学習者の誤り訂正の研究をしていたときは、自分は何も言わなかったが学生たちはコードを Git、論文を Dropbox、週報を Wiki で勝手に共有していたように思う(報告はスライドだが、議事録を Wiki に書く)。

ただ、松本研では学生たちが勝手に自分たちでGit の勉強会などを開催していたので、教員がどうこう言う問題ではなく、そういう文化を作るのが大事なのかもしれない。自分は授業でどんどんそういうのは話に出しているので、彼ら・彼女らが研究室に来る2年後くらいには、自分たちで勉強会を率先して開くよう、変わっているかなぁ。

あと、昨年度の様子から今年度はうちの学生に対する期待値を大幅に下げ、今年度は研究室内のコードを Google Drive で、週報を Cyboze Live! で共有(報告は口頭だけ、議事録も学生ではなく小町が書く)していたのだが、8月に入ってから振り返ると、今年度の新入生はプログラミングもできれば新しいツールもすぐ使えるようになるしで、なんだか馬鹿にされているように感じていないかとちょっと申し訳ない。

夕方は研究室で進捗を聞く。もう夏休みも終わりだなぁ……。自分はといえば、論文を書いて投稿完了。共著者に送ったりする。首都大に来てから初めての論文なので、感慨深いものがある。