はじめてやることは時間がかかって当たり前

午前中、アルゴリズム演習の授業。履修登録している人は52人いるとはいえ、課題を提出している人は40人しかいないので、資料は40部印刷したのだが、1部足りなかった。課題を出さないのに履修している人がいる、ということだろうか……。

今回はアンケート結果で「C++が難しい」という複数の声に対応して、C言語だけでできるようにしたつもり。

大体どういう方向性で今後授業を準備していけばいいか、分かってきた。とはいえ、新しい授業でそれをやると大変なので、とりあえず2周目の授業から順次少しずつ変えていく感じかな。2年目の授業は「つよくてニューゲーム」モードだということを期待して……。

お昼は外部から来た冬季の修士の入試を受験希望している人とランチ。最初研究生を希望していて、首都大は研究生も受け入れている(大学院の研究生という制度がないようで、なぜか学部所属になるらしいが)ようだが、動機もしっかりしているし、修士を受けても問題なさそうなので、修士を受けてもらうことにしたのであった。

タイミングを前後して、別の人からも研究生の受け入れの問い合わせを受けたのだが、研究テーマがあまり自然言語処理ではなく(データマイニング)、まだ TOEICTOEFL も受験していない、ということだそうで、とりあえずどちらかを受けてもらって、点数次第で(修士への進学を前提とした)研究生として受け入れるかどうか考えます、とお返事。うちは英語ができないと、いくらがんばっても入学できないので……(数学は理工系出身だったらなんとかなるレベル)。

午後は研究会(進捗報告)。実装の進展状況がどうかなと思っていたが、みんな着々と進んでいて安心した。各人「ここで詰まっている」ということを報告してくれるので、その場でドキュメントを検索してもらったり、書いたソースコードを見せてもらったり、コマンドラインから「できない」と言われる操作をやってみせたりして解決。直接見ると5分もかからず解決できることでも、解決方法が分からず2週間詰まったりするものだよなぁ。2週間に1回の進捗報告ではあるが、数日手詰まりになったらすぐ聞いてくれるといいな。(インターンをしていたときも、時間が限られていたので、可能な限り周りの人に聞けることは聞くのがポイントであった)

考えてみると、自分なら5分で書けるプログラムも、初めての人は1ヶ月かかっておかしくない。自分はいつ書けるようになったか?と思い起こすと、やはり博士後期課程で3年間フルタイムの学生をしていたのが一番大きかった。修士で就職していたら、今のようにはできなかっただろうなぁ(たぶん、プログラムを書く仕事はしていなかったと思う)。人文系の人から進学の相談を受けることがあるのだが、もし基礎知識なく大学院で情報系に進学し(そもそもそのような進学が可能なのは日本ではNAISTくらいだろうが)、その後エンジニアあるいは研究者として就職することを考えている人は、博士号を取得する前提で考えたほうがいいと思う。

夕方はオフィスアワーにしているのだが、学部3年生の人が質問に来てくれた。といっても、今学期は3年生の講義はないので、授業に関するものではなく、大学院進学や就職に関する相談である。結局就職は向き不向きなので、一概にどうとは言えないなぁ。先週の大学院進学説明会で「先日テレビで放映された『ソーシャル・ネットワーク』を見た人いますか」と質問して、手を挙げてくれた少ない学生のうちの1人であったように思うので、そういう映画を自発的に見たり、紹介した『不格好経営』に興味があったりする人は、ウェブ系の開発をしている企業であれば楽しくやっていけそうな気はするけど……。

本を探しに学生室に行くとみんながバイオハザード5(6かも?1と2くらいしかやってないので、違いがよく分からない)をやっていたので、少し観戦。視点がグリグリ動くようになっていたり、ペアでプレイできるようになっていたり、隔世の感がある。「やってみますか?」と言われたが、途中からだと操作の仕方を覚えるだけで一苦労しそうなので、遠慮しておいた。まあ、練習ステージからなら試してもいいかな……。