研究は一人でするものではない

朝、中央線の西向きが国分寺駅線路での発煙で止まり、10分遅れ。珍しいこともあるものである。たまたま共同研究のミーティングが入っていたので、焦ったが……。

午前中は共同研究のミーティング。いろいろ社内の体制が変わっているそうだ。特にウェブ関係の仕事をしている企業は業界自体の展開も早いので、内部的な組織も変わるのだが、1年以上のスパンで動く共同研究の枠組みは、ウェブ関係の応用研究とは合わないのかも(契約を結ぶだけで2-3ヶ月かかるので、結んでいるうちに着手する前から状況が変わってしまうこともありうる)。

お昼、初めて新しくなった学食で食べてみる。9月でこれまでの業者が撤退し、10月から新しい業者になったのである。新しいとはいえ、南大沢の理工学系のカフェテリアを運営しているのと同じ業者だそうで、勝手は知っているのかと思ったが、オープンから2週間経っている割にはかなりオペレーションが混乱しているような……。金曜日はもともと利用者が少ないからいいものの、授業が集中する水曜日は戦場になってそうである。今月から来月にかけて、うちの研究室を受験希望の人3人にそれぞれ水曜日に来てもらい、学食でランチを食べてから研究会を見学してもらうと思っているのだが、水曜日は避けたほうがいいのかも。

昼過ぎはウェブ掲載の記事のインタビューを受ける。といっても、いつもここで書いたり、ときどき情報科学若手の会などで話しているような内容を繰り返しただけであるが。30分のインタビューだったが、かなり写真を撮った気がする……。

午後は別の企業の方とミーティング。失礼ながら、八高線より西に情報関係の研究開発をしている企業があると想定していなかったが、実は大きな企業の研究グループがある(「大きな」の係り先に曖昧性がある)とのことで、驚く。ただ、「精度が100%でないと使えない」と言われて「人間でも100%判断が一致することはないのに、それは無理というものです。精度が100%でなくても使えるアプリケーションを考える方が生産的です」などとちょっと熱くなってしまった(精度を上げたいならカバー率を犠牲にすればそれなりには上がるが、そんなに単純な話ではない)。すぐには我々の研究成果を使えるところまで行かないかもしれないが、長く続けられるといいな。

夕方にはSkype越しでNAISTの言語教育勉強会に参加。松本先生が参加されたりされなかったりするそうだが、自分もこの時間帯は(延びたりすると)ミーティングが微妙にかかったりすることがあるので責任重大……。勉強会のあとはSkypeミーティングをする予定だったが、自己解決されたようで簡単に終わる。最近自己解決する人が多くて助かる。すばらしい。

夜にかけて研究室でミーティング。bag-of-words とかcos類似度の説明をしたりする。このあたり、ツール自体の使い方で延々時間を使うのは本当にもったいないので、なんでもいいからとにかく入力と出力を決めて最初から最後まで動かせる状態にいち早く持っていって、そこから提案手法を実装できるようにした方がいいと思うのである。「ここに時間を使わないほうがいい」というの、初めての人には分かりにくいかもしれないが、結局トータルでどこまでできるかが研究だし、できないところはみんなで分担すればいいわけで(全部自分でやらないといけない、なんてことはない)、そろそろ自分が手を動かしたほうがいいかな?(授業のあるうちは厳しいのだが……)

22時までには研究室を出ることにしているのだが、今週中にやっておかないといけない議事録作成に追われる。金曜日の夜に仕事のメールを送る自分にちょっと罪悪感があったが、帰る直前に国際会議の原稿の添削依頼が来たので、因果応報であると思った。(自分は休日や週末は基本的に仕事をしないことにしているので……)