個性を確立して地に足がついた研究をする

今週は朝から住んでいる住宅のリフォーム工事をしているので、極めてうるさい。あと、ペンキ塗りたてで、外に出るのも一苦労……。

[twitter:@niam] さん経由でポスドク先、若手PIと大御所PIどちらが良い?を見る。先日のエントリでも書いたように、バイオ系で Cell, Nature, Science (略して CNS) に通すというのが情報系では査読付きトップカンファレンスに通すのとほぼ同義だとすると、大変納得。

若手PIは5年に一報のNatureなんてことは目指さない。
それよりも、自らの個性を確立させることを目指す。
具体的には、新しい材料を使った実験系の構築、新しい手法の開発、などなど。
独立していよいよ自分がやりたいことができる。そして、自分の発想こそが世界を変えるという気概を持ってる。
そして、自分の存在を科学のコミュニティの中で確立させたいと思っている。
そのために重要なことは、1つのCNSではなくて、そのPIでしかできない何かをしらしめることだ。
これは自らが所属してた過去のラボとの本当の意味での独立をも意味する。
恐らく(僕は独立してないからわからないけども)、大学のコミッティーからもそういうことを示唆されると思う。
CNSを1つなんてどうでもいいのだ。大事なのはその先。本当に科学に貢献する地に足ついた研究なのだ。
数百倍の競争を勝ち抜いた若手PIなのだから、自らの新たな個性を確立させられれば、自然とCNSを連発できるということなのだろう。

たぶん自分はここでいう「若手PI」のような思考をしているのではないかと思った (少なくとも最近は)。この日記をお読みの方には解説する必要はないかもしれないが、PI というのは Principal Investigator、つまり研究室の主宰者のことで、教授を頂点とするような研究室であれば教授、最近多いタイプの准教授または助教が単体で研究室を運営するタイプであればその准教授あるいは助教が PI である (国立の研究所だと PI に相当する役職がどのあたりなのかは分からないが、グループリーダー、室長あたりか?)。

トップカンファレンスに通すのが目的ではない、と言うと「負け犬の遠吠え」と言われるかもしれないが、やっぱり自分はトップカンファレンスに通すのが研究の目的ではないなぁ。結果的にそういうところに投稿することになるかもしれないが、それは「この研究がもっと多くの人の目に触れてほしい、他からフィードバックをもらいたい」と考えてそうなるのであって、「通すのが難しいとされているから、その方が評価されるから」ではないかな……。

昼に英文デスクサービスにお世話になる。本来学生向けのサービスらしいが、聞いてみたらいまのところ見る時間はあるそうだ。直接ここはどうですか? と確認しながら進めてくれるので、ありがたい。が、丁寧に見てくれすぎて、ちょっと時間が……

午後は懇談会 (助教以上の教員が一同に会する場)。3月の懇談会は東京出張と重なっていて参加できないので、これが最後の参加となる。いつもは報告事項の書かれた PDF を見るだけで済ませているのだが、今回は広報の報告事項 (代理) があったので参加。無事任務完了。今年は退職される方々が多いらしく、3月25日に教職員の送別会を開催してくださるそうだが、その日は恐らくもう東京に行っている (午前中に用事がある) ので、調整しないと参加は厳しいなぁ。3月29日 (金) を最終出勤日にして、お世話になった方々にご挨拶をするために奈良に来ようと思っていたが、3月26日を最終日にしようかな……。