リーダーシップとは誰もがチームで働けるということ

午前中、荷物の受け取りで自宅待機。自宅用に購入していた e-mobile GL01P が、無線接続だとチップセットの処理能力的に30Mbpsくらいが限界らしいのだが、LTEで75Mbpsでつながるかのような過大広告をしていて業務改善命令が出ていたらしい (GL01P と GL02P の両方)。2012年以降はUSB接続できるようなソフトウェアを公開するらしいが、それまでは無線接続でも高速につながり、かつUSB接続も可能な最新機種の GL04P を無償配布しているそうなので、木曜日にサポートデスクに電話したら金曜日には届いていて、再配達をお願いしたのであった。

GL04P 自体は研究費で購入したものを9月から使っていて、無線接続が不安定であるという問題があったのでハードウェア的にはよい印象はないのだが、一応金曜日に交換してもらって以降はスムーズにつながっているようである。

そもそも自宅用に e-mobile にしたのは、今の家に引っ越した当初は光が来ていなくて ADSL しか契約できないと言われて (その後8月に光も可能になった)、NTT 回線を持っていないので割高になることが判明し、それなら外にも持ち出せる e-mobile でいいじゃないか、ということになったからである。WiMAX もつながるのだが、妻が博士論文を仕上げるまでは建物の中で使うことが多いだろうし、自宅のあるあたりは LTE も来ていたので、e-mobile にしたのである。

e-mobile にしてからというもの、「思ったより遅いなあ」と思うことはあったものの、安定してつながっていたので、遅いのがハードウェア的な制約によるものだったとは露知らず、「こんなもんか」と思っていた自分っていったい……。

昼はクリーニングに出していたスーツを受け取りに出かける。年に数回しか使わないので、スーツの取り扱い方法にも詳しくならないのだが、長持ちする保管方法とか、一度勉強した方がいいのかな……。

夜は明日のインド行きのための荷作り。本会議の前のチュートリアル・ワークショップから参加している人たちの報告がいくつか上がっているので、会場付近の雰囲気が分かってよい。

一部で話題 (?) の「採用基準」を本屋で見かけたので、購入して読んでみた。

採用基準

採用基準

外資系コンサルのマッキンゼーコンサルティングからUCバークレーMBAを経て、あえて「キャリアダウン」と見なされることが多い人事への異動を願い出て (というか、日本に人事のポストがなかったので、自分でプロポーザルを書いて必要性を認めさせる、という方法で) 人材採用に携わった、といういうな一連の経験について語った本。

タイトルはあまり内容と関係なく「リーダーシップ論」という感じだろうか。たぶんそういうタイトルだと、自分が思う「リーダー」になりたい人しか手に取らないだろうし、著者の思いの「リーダーシップはグループの少数の人にだけ必要なものではなく、グループ全員が持っていなければならないもの」というのが伝わってほしい人に伝わらなくなるので、ある意味「釣り」だが、悪くないと思った。

結局スマートな解決策を提示する華々しいところはコンサルティングの仕事のせいぜい1/3で、そこに至るまではクライアントに信頼してもらって課題を話してもらったりするのが1/3、そして提案する解決策を実行に移して最後まで付き合うのが1/3で、泥臭い、とても時間がかかる部分が半分以上を占めるということで、リーダーシップというのはこういうのも含めて全部引き受けるということだ、というのがポイントかな。そして、チームのメンバー全員が、チームの目標を考えて主体的に行動するのが大事だ、だからリーダーシップは一握りの人が持っていればいいものではない、ということ。

自分も、特にNAISTに来て修士で卒業していく人たちに何を伝えればいいか、何を身につけて卒業していってもらえばいいか、ということをときどき考えるのだが、上記のような「リーダーシップ」身につけてもらえばいいということかな、と思ったりする。日本で一般的に言うような「リーダー」を必ずしも養成したいわけではなく、言われた仕事をきっちりできる人 (杓子定規に言われたことしかやらない、という意味ではない)、自分で仕事を作って行ける人、チームで仕事ができる人、そういう人が巣立っていくといいな、と思うのである。

それと前後して同時に買った「あらゆる就職活動は操作されている」も読んでみる。

あらゆる就職情報は操作されている~ブラック企業が仕掛ける就活のワナ~ (扶桑社新書)

あらゆる就職情報は操作されている~ブラック企業が仕掛ける就活のワナ~ (扶桑社新書)

内部の人による就職活動の暴露本であるような印象を与えようとしているが、全然暴露になっておらず、他の本にも書いてあるようなことの焼き直しと、就職活動をした (結果的に「騙されて」ブラック企業に入った) 学生の体験談が書かれているだけで、期待外れ。多かれ少なかれ情報操作されていることは (都市伝説も含めて) 聞いているだろうし、さすがに学生もそこまで馬鹿じゃないと思うのだが、極端な事例ばかり集めて取り上げてどうしたいんだろうか?