20年ひと昔とは言うけれど

朝、e-mobile GL04P の新しいファームウェアが昨日出たらしいのでさっそく更新してみたが、wifi がつながらない問題は改善せず。結局業者の人にお願いして機器を交換してもらうことになったのだが、ギリギリ今週間に合うかどうか。できることなら受け取ってから出かけたいのだが……。(e-mobile の端末、インドで適切な 3G の sim を入手すれば使えるらしいし)

昼、松本先生が部屋に来てコーパスを買うとか買わないとか。買ってもらうようお願いする。松本研は相当辞書やコーパス保有しているのだが、自分で全部揃えるとなると相当な費用がかかると思う。個人が趣味で自然言語処理するにはコーパスはけっこう高いのだが、研究費が使える大学でも、そんなになんでも買えるわけではなく、やはり松本研は20年の歴史があるだけのことはあると思う。最近は中村研と合同でリソースを共有できるので、さらに研究しやすくなった感がある。NAIST に来る人は積極的に活用してもらいたい。

午後、松本先生のインペリアルカレッジ・ロンドン時代の恩師、コワルスキ名誉教授の招待講演。アブダクションについてのお話。言語哲学や論理学の話題があり、古き良き時代の人工知能という趣き。こういう話を聞いても、すぐ実装やリソースのことを考えるようになってしまったのだが、そういう制約を離れて、どういうことができると嬉しいのか、一度見直した方がいいのかもしれない。

夕方、来週の学内発表練習。やっぱり発表練習はちゃんとやったほうがいいと思った。細かいところにまでコメントすることができるし、そういう細かいところを詰めていく経験がないと、ちゃんとスライドを作れるようにならないし。

夜、e-mobile がとうとう sim すら認識しなくなり、電車の中で「中学受験という選択」を読む。

中学受験という選択 (日経プレミアシリーズ)

中学受験という選択 (日経プレミアシリーズ)

以前同じ著者の「男子校という選択」を読んだことがあるのだが、まあ大体似たような雰囲気。著者自身中高と麻布出身であるせいか、中高一貫校や男子校を美化しすぎる (正当化する) きらいがあるが、最近の中学受験事情を知らなかったので、参考になった。午後に受験をする学校が登場して、午前と午後で違う学校をハシゴする受験生がいるとか (学校も優秀な生徒を狙って午後に実施したり、あるいは塾も「この子は体力があるので、午後の受験校で勝負しましょう」と勧めたり)、結果も数日でインターネット発表されることが多いので、結果によって受験校戦略を毎日アップデートしたりとか、時代は変わるものである。(あと公立の中高一貫校が登場したのも最近のこと)

自分が中学受験したのはいまから20年前のことで、そもそも塾に通ったのは受験直前の4ヶ月だけだったし、あまり中学受験に詳しいわけでも、そんなに興味があるわけでもないのだが、東京に住むとなると嫌でも中学受験という選択肢を考えざるを得ないので、軍拡競争のように馬鹿馬鹿しいと思いつつ巻き込まれてしまうのかなぁと思ったりする。自分が子どもを東京で育てなければならないとして、小学校までは確実に公立に通わせたいが、中学まで公立に通わせたいかと問われると自信がない。あるいは弟のように、中学だけのんびりした郊外の私立に通って、高校は地元の公立に戻ってくる、というのが一番賢いのかもしれない。