研究室の縁の下の力持ち

起きたら雨だったし、土曜日は職場に行って休めなかったので、ゆったり休日を過ごす。

先日の新幹線の移動時間で「工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち」を読む。

工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち

工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち

いつものヒラノ教授シリーズなのだが、今回は技術評論社からの出版。とはいえ、あとがきによると、前の出版社と仲違いしたというようなことではなく、たまたまこちらから出すことになっただけだそうだ。

松本研でも歴代の秘書の方々に多大なお世話になってきているが、研究室の秘書というのは実は裏の力持ちで、秘書の方ががんばってくれているおかげで研究室が回っている、と言っても過言ではない。学生のうちは、研究室の運営にどういう仕事があるのか分かっていなかったが、定番の研究費管理、出張手続き、書籍や物品の発注と管理に始まり、お客様のもてなしや研究室の年報のチェックと発送、留学生の日常生活のサポートから生活習慣の乱れた学生への生活指導 (?) まで、多岐に渡る。研究室を超えた秘書の方々や職員の方々のネットワークもあり、ほとんど所属する研究室の中にしかいない助教と比べると、教授と並ぶくらい研究室の内外のことに詳しい。

数年前に松本研でも秘書の方が交代になったのだが、そのときも3ヶ月くらい引き継ぎ期間で、しばらく日常業務の傍ら仕事内容を引き継いでいらして、そのころは浅はかにも「そんなに引き継ぐことがあるの?!」と思っていたが、逆にいまは「そんな短い時間で引き継げるの!?」と思うくらいである。

前著よりこちらのほうがクスリと笑えるエピソードが多いので、どぎつい話が苦手な方はこちらがお勧めである。(いま工学系の大学院生やポスドク助教の方は、基礎知識?として読まれるとよいかと思う)

研究室運営といえば、はじめての卒論発表会

少し先に、修士の卒業もあります。卒業後、社会で、活躍してくれると、さらに嬉しいと思う。でも、すごく活躍しなくとも、自分たちが、”まあ、幸せ”と思って生きていってくれればいいと思います。

とあるのを見て、自分も同感である。結局自分ができるのは、関わった人が「まあ、幸せ」と思えるようなお手伝いをすることで、いま幸せに感じていたら、それ以外のことは忘れてくれてかまわないかな。

そんなことも言っていられないかもしれないが、そんな気分。