スタバではコーヒーではなく時間を買え!

1月10日〆切の原稿書き。学会誌に載せる書評なのだが、よくよく考えると本来この文章を読んでほしい学部生はそもそも学会員ではないので読めないのでは? という疑惑が……。なんとかならないかな〜

今年修士論文を書く人たちの話を聞いて回ったり。できる範囲でやることにする。

スターバックスのロゴが変更になったというニュースを聞いて、確かにあれだけ知名度があるロゴを変えなくても、と思うのだが、Apple Computer Inc. が Apple Inc. になったように、コーヒーだけを売る会社からコーヒー以外も売る会社になろうとしているのであれば、一時的に拒否反応があるのは甘んじて受けるしかないのかも。

スターバックスも、コーヒーを売っているというよりは、コーヒーを飲む空間を売っているのだと思っている。そのあたりの感覚は「15分あれば喫茶店に入りなさい。」

15分あれば喫茶店に入りなさい。

15分あれば喫茶店に入りなさい。

を読むと「そうだよな〜」と思ったり。自分も「1日コーヒー1杯300円で論文が書けるなら安いもんだ」と思ってせっせとカフェに通ったりするので、筆者の意見に大いに共感。要はお金を払って自分を追い込むのが大事で、家ではなく最小限のものしかないので集中できる、というのも重要。だからなまじっかインターネットにつながったりしては逆効果なのである。

結局のところ、一番「高い」のはコーヒーではなく自分の時間であり、毎日1杯コーヒー飲んでも1万円前後で、年間10万かそこらである。年間10万で論文の1本でも書けようものなら喜んで狂喜乱舞する人がたくさんいると思う (自分としては確実に論文1本書けるなら1本当たり100万払ってもよい)。

時間の貴重さに関して言うと、自分は教職免許のために必要な授業でたまたま斉藤先生の授業を受け、おもしろい先生もいるものだと感動したものだが、そのときまだ斉藤先生は売れっ子ではなく、そんなに忙しそうでもなかったのだが、その後「声に出して読みたい日本語」だとか「三色ボールペン」だとかが流行って売れっ子になってから、「高いけど時間の節約のためにタクシーを使っている。忙しくなるとお金ではなく時間が一番のボトルネック」というような話を聞いて、なるほどなぁ、と思ったものである。

ま、そういう観点から見ると、最近東京に行くにものぞみではなくあえてひかりに乗ったり、東京にいたときも急行ではなくあえて坐れる各駅停車に乗ったりしていた自分は、ゆとりなのかもしれないけど……

あと、この本自体は娯楽だと思って読むのはいいが、なにか新しいやり方が書かれていて仕事の効率が上がることを期待して読むのはお勧めしない (喫茶店に関係ない話も多いし、つまり斉藤先生の漫談を読んでいる感じ)。

とはいえ NAIST にいるとなかなか近くにカフェがないので、行くにしても週末や休日になってしまうのだが、平日でそういう時間の使い方ができる場所、大学の周辺でないかなぁ。朝早く起きてどこかに行く、というのもありかな……。