研究者の大学院生きのこりのためのサバイバルガイド

午前中共同研究ミーティング。@shirayu くんの進捗報告を聞いたりする。最近修士の人たちの研究の進捗をふらふらと歩きながら聞いたりするのだが (実はときどき立って歩くのが腰によいのである)、いろいろと詰まっているバグなりなんなりが取れていくとおもしろいものである。ぶっちゃけ自分は Gentoo Linux の開発者として3年くらいひたすらバグ潰ししていたくらいで (その前の相談員時代を含めると6年くらい)、他人のプログラムのバグ取るのは割と楽しいのであった。

昼から言語教育勉強会。@seijik42 くんと @tomo_wb くんの進捗報告。@seijik42 くんは手も早いしいろいろと実験していてすごいのう。@tomo_wb くんも実験報告に実例をたくさん入れてくれるので、聞いていておもしろい。

今日が〆切だったので、言語処理学会第17回年次大会に発表申し込み。豊橋かぁ〜 Twitter からいろいろ伝わってくる雰囲気はなかなか NAIST といい勝負の大学なので、逆になんだか楽しみになってきた (笑)

夜嬉しいお知らせ。科研費予算が結局増額され、学振特別研究員の人数大幅増(前年比+300人)とは聞いていたが、それでも厳しいことに変わりはなく、こうやってちゃんと選抜をくぐり抜けるのはさすが。松本研も博士の層が厚くなってきましたな〜

さすがにこのタイミングを狙ったのかどうか分からないが、ブルーバックスで「院生・ポスドクのための研究人生サバイバルガイド」

が出ていたので読んでみる。自分は院生でもポスドクでもないのであまり実感が感じられないという点は差し引く必要があるが、それでもこの本はあまり「これは」と思うような意見が書いてあるわけではないかな〜。元々著者の人も修士を出た後企業で研究し、いまでこそ JST で技術参事としてさきがけや CREST の審査に携わっているそうだが、大学で「こうすればよい」というアドバイスにあまり訴えかけるものがない。(理想論的には正しそうなのだが、あまり実例がないのでふわふわしているせい……?)

逆にこの本で価値があるのは第5章の「独立研究者(PI)になるには② 競争的研究資金の申請から採択まで」のところで、具体的に「さきがけ研究」と「若手研究グラント」の書き方を審査側の視点から解説しているのが出色である。読んでみると「ああ、こういう失敗をした申請者、たくさんいたんだろうな」というアドバイスがたくさんあり、なるほどと思わされる。研究申請書を書く機会のある人は、この章だけでも読んでみるとよいと思う。

ま、来年は来年の風が吹くだろうな〜