IBM TRL オープンハウス 2009@京都に行ってきた

以前も書いたように Open House 2009 in Kyoto に参加してきた。京都国際会館は高の原から急行で1時間弱。さすがに関東まで出るのはなかなか大変なので、近場で開催してくれて非常に助かる。

所長さんのご挨拶、研究員としてのキャリアパスについての説明(主席研究員の方が入社後どのようなことを手がけてきたか)に加え、IBM TRL (Tokyo Research Laboratory = 東京基礎研究所)で働くということはどういうことか、というお話。どれもそれぞれ違った角度から TRL で研究員するってどういうことか話していて、非常におもしろかった。特にいいところだけではなく悪いところ、というか気をつけたほうがいいところも含めて話してもらったので、参考になったかな。いいところだけでなく他社と比較して悪いところも言い、納得してもらうというの、最近流行っているらしいということは

銀のアンカー 1 (ジャンプコミックス デラックス)

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にも書いてあったが、確かに満足感があるかも。この漫画、現在第6巻まで刊行中だが、いろいろとおもしろいので就職活動中・前の人はブックオフでの立ち読みでいいので少し読んでみるといい。新書で10冊就職活動について書くよりこうやって1冊漫画書いたほうがインパクトある、という時代はなんとも言えないが……。(でも論文でいくら分かりやすく書くより、スライドでコンサル的手法で見栄えよく話すほうがみんな分かってくれるのと同じかと思うと、あながち悪いとも言えないかなぁ)

研究員の方々が10名ほどいらしてパネルを出して説明してくださっていたので、いろいろ(研究内容だけでなく、どういうところでビジネスになっているのかとか、博士を出て入ると研修がどうかとか、研究とコンサルの割合がどうかとか)聞いて回ってみた。率直に教えてくださってとてもよかった。前 TRL の話を少し聞いたことがあるのだが、やはり完全に就職活動に特化した集まりだと突っ込んで教えてくれるというか、仕事のどんなところがおもしろいかとか、どこが割り切らないといけないところかとか、参考になった。

パネル・デモは1時間半程度時間があったのだが、聞きたいの半分しか聞けないくらい時間が足りず、もう少し時間ほしかったなぁ(とはいえ、1時間も立たず研究員の方々と話すのを終えて会場の真ん中でだべっている就活生もいたが……)。あと、研究員の人がいつ出社するのかとか、裁量労働制がどこまで裁量労働制かとか、そういうのを延々聞いている人がいたりして、なんだかなぁと思ったり……(知りたかったのだろうけど、自分も別の質問をしたかった)

質疑応答のとき、どうも周りの雰囲気的にはほとんど M1 の人たちばかりだったので、博士後期課程の自分が質問してもあまり他の人には役に立たないだろうから、と思って修士の人に譲っていたのだが、ふと思いついて「あと最後におひとり質問されたい方どうぞ」と言われたとき、手を挙げて「修士卒の方と博士卒の方両方にお聞きしたいのですが、学生時代になにをやり残した、なにをやっておけばよかったと思いますか?」と訊いてみた。3人の研究員の方々からそれぞれおもしろい回答をいただいたので、大変参考になった。最初答えてくださった K 山さんから「小町さんは自分と同じ自然言語処理のご専門なので……」と名前をばらされたり(笑)したのだが、そのおかげで O 平さんから終了後お声をかけていただいたのでありがたかった。(Twitter でいつも興味深いお話されているのでときどき混ぜてもらうのだが、直接お会いしたことはなかったので……パネルのときは時間が足りずお話に割り込んだりできなかったし) 

終了後も K 山さんが呼び止めてくださったので TRL のポスドク制度について質問したら人事の方を紹介してくださったので、新卒採用との違いを教えていただき、いろいろ疑問に思っていたことが氷塊してよかった。これは受けるとしたら新卒採用で受けたほうがいいような? 人それぞれかなにを重視するかによって違うかもしれないが……。

IBM TRL に就職したいかどうかに関わらず、自然言語処理とか機械学習データマイニングの研究開発職に興味があるなら(IBM TRL より研究重視な日本の企業の研究所といったら自然言語処理とか機械学習分野では NTT CS 研しかないかもしれないが……)少なくともこのオープンハウスには参加したほうがいいと思った。今年の回は終わってしまったようだが、来年以降就職活動予定の人は特に。ちなみに博士・修士修了後も1年間に限っては新卒枠で試験を受けられるそうなので、興味ある人はぜひ。

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