採点

非常勤講師の採点をしているのだが、120人分のレポートの採点は骨が折れる。結局9時間かかってしまった……(点数の入力は手伝ってもらったがそれも1時間)。こんなの毎週やっていたら他のことできないなー……

以前学部時代からお世話になっている恩師の小松先生の授業(応用倫理学科学史の授業だったと思う)の試験の採点アルバイトをしたことがあるのだが、大学生3人で手分けして採点して丸2日かかった記憶がある。それぞれ確か300人くらいいたので、点数の集計だけでもかなり大変だった。しかも採点のアルバイトといっても自分たちが見たのは空欄補充問題(50点)だけで、自由記述問題(50点)は小松先生が全部自分で見る、というので、あれは採点だけで1週間潰れるというのも納得。

そのとき空欄補充で少し違っていたりすると減点したりしていたのだが、それを小松先生は見て「きみたちなんでそんなに減点するんだ、もっと点数あげればいいのに。」と言われて、間違っているものは間違っているんだから、減点でいいんじゃないか、と思っていたのだが、いざ自分が作問して採点する側になると、どんどん点数あげたいという気持ちがよく分かる。減点されて文句を言ったり不満に思ったりする人はいても、微妙でも点数くれるほうが学生は気分がいい、という小さな利点もあるが、それ以上に、なにか書いてくれて講義の内容を理解しようとしたという努力の跡が見えるだけでも嬉しいのである。

今でもよく憶えているのは、「オランダ」という国名を答えさせる空欄があったのだが、そこに「阿蘭陀」と書かれていて、自分は「和蘭陀」という漢字は知っていたのだが、「阿蘭陀」が正しいかどうか学生3人とも分からなかったので先生に聞きに行ったところ、辞書を出してきて調べてこの表記もあるということを突き止め(今なら検索エンジンで検索するだけだと思うけど)、結局満点をあげた、ということがあった。空欄補充一つ取ってみてもユーザ(学生)は何を入れるか分からないし、バリエーションも様々あるので、こういうのをちゃんとケアするのはなかなか大変だったりする。

大変だったけど、やってよかったな。

来年この非常勤は junta-m くんに引き継いだので、あとはよろしく頼んだ……