450万

昼の2時ごろ機械翻訳勉強会に出ていたら自分の PHS が鳴った。奈良にいると自分に電話をかけてくるのはペリカン便(Amazon)かあと思い当たるのは1人くらいしかいないのだが、こんな時間にかけてくるはずはないので、どこからかかってきたのかも確かめずに呼び出しを切る。

普通はここで諦めると思うのだが、1分と経たずにまた PHS が鳴る。いいかげんにしてくれ、と思ってゼミ室を抜けて出ると、弟からの電話だった。家族でも勉強会の最中に電話しないでくれ、と思って少し苛立ちつつ電話に出ると、「守いま奈良だよな?」と意味の分からないことを言う。自分のドッペルゲンガーでも見ているのか?

急用でなかったら10秒で切るつもりだったが、どうも話を聞いてみると、いま守の知り合いの中村さんという人から電話があり、守が友人の IT ベンチャーの連帯保証人になっていて、その友人が負債を1000万抱えて倒産したので、守が450万払わないといけないことになっていて、新宿で拘束されているから、母がこれから450万払い込みに行くところだ、という話。どこをどう聞いてもオレオレ詐欺(振り込め詐欺)だと思うのだが、なんでそんな話信じるんだ……

弟の話によると、母は守の携帯(そもそも PHS なんだが)は差し押さえられていてつながらないという説明で疑問に思わなかったらしく、母が中村という人に「守に代わってくれ」と言って代わってもらったら「守」が「ごめん、お金返さないといけないんだ」と電話口で言ったらしい。

さまざまどう考えてもオカシイところが満載なわけだが、うちの母は絶対引っかかるよなーと前々から思っていて、実際あと10分弟が昼寝から起きるのが遅かったら450万振り込んでいたわけで、かなり笑えない話で今日一日暗澹たる気持ちであった。

窓の外を見たら雪が舞っていた。まだ冬か。