卒論をしっかり書くとためになる

午前中は在宅で、4月から大学院に入る学生からいまいる大学に提出する卒論を送ってもらったので、2時間ほど読んでコメントをする。自分も学部生のとき、他大学から授業に来ていた非常勤講師の方に卒業論文に対するコメントを(大学での本来の指導教員からも許可をもらった上で、見て)いただいていたのを思い出した。かなり細かいコメントもいただいたりして感激した(本来の指導教員は、逆に細かくは見てくれなかったが、本質的なコメントをズバズバっといただいたので、それはそれで勉強になった)のだが、いま思うとお願いして見ていただいた方には特にメリットがなかったような気がして、恐縮するばかりである……。

自分自身、卒業論文は(どうせ違う分野に行くし)あまり真面目に書かなくてもいいかな、と思っていたのだが、面倒を見てくださった非常勤講師の方も大学院に進学するとき同じ境遇で、しかしちゃんと論文として書いて投稿したりしなかったのを後悔しているから、チャンスがあったら投稿したらよいよ、と 教えてくれて、指導教員の先生にも「よく書けているので投稿してみたらどうですか」と言われて投稿したのが自分としてははじめての論文誌にもなったので、しっかり書いてよかったな、と思っている。その後は理工系の論文ばかり書くようになったし、今からああいう人文系の論文を書こうと思っても書けないだろうし、いい思い出である。

昼からは出勤して論文読み会。最近、なかなか研究が頭に入ってこなくなってきたのだが、大丈夫だろうか……。自分のコメントも、どうもピントが外れたコメントをするようになってきている気がするし。下の子が産まれてから、どうも短期記憶が著しく減退しているし、これ育児が軌道に乗ってきたら(夜に起こされることがなくなってきたら)復帰するのだろうか? と少し心配になっている。

午後は研究室の全体ゼミ。修士1年生の半期ごとの公開期末評価のポスター確認と、学部4年生の卒業研究発表会の予稿の確認。以前は公開期末評価の発表練習は全体でやっていなかったのだが、そうするとグループが違う他の人の研究内容をほとんど知らないという問題があったので、数年前からは全体ゼミで発表練習をすることにしているのである。こうすると、ポスターの発表スキルも平準化するし、他の人の研究内容も半年に1回は知ることができるし(全員の研究内容を知る機会がほしい、という声が以前あった)、まあいいかなと。