結局はボーダーラインが難しい

雨だったので午前中は家で過ごすが、昼前に車で駅前に出かける。娘(3歳4ヶ月)が買い物をしたいと言うのである。最近、娘が土曜日に実家に行ってくれないので、ちょっと困っている。

午後は娘の寝た隙に論文の査読。いつも可能なら secondary reviewer を立てているのだが、今回は secondary review をお願いするのが適当そうな論文が4本中1本しかなかったので、結局ほとんど全部自分で読むしかない(まあ、secondary review を頼んだら楽になるかというとそういうことはなく、複数人の目があるので取りこぼしが少なくなる程度なのであるが)。

夕方は集中授業の採点。A5の用紙に何かを書いてもらうのだが、6コマ×50人あるので全部に目を通してブレない基準で点数をつけるため、1枚の処理に30秒としても150分ほどかかる(実際かかった)。ほとんどはデフォルトの成績をつけるのだが、デフォルトより高い、あるいは低い点数をつける際に、偏って優遇したり逆に不当に評価したりしないよう、ボーダーの事例は統一的に評価するように揃える必要があるのだ。まあ、評価は評価として、せっかく若い人が何分かの時間を使って書いてくれた文章を、ほとんど読まずに機械的に採点するのもなんなので、全員ぶん読んでいるせいでもあるが(ただ、これは時間がかかっているのは分かっていても、情報通信システムコースの教員として B1 の学生のためにできることが少なすぎるので、やってあげたいことの一つである)。

4年間担当してみて(その後の自分の担当科目の成績や研究室に来た学生の追跡調査をしてみて)分かったのは、B4 や大学院に進学しても優れている学生はだいたいこの B1 の段階で優れた文章を書いているようで(履修していない学生については分からないが)、こんな短い文章でも分かることは分かるんだなぁ、と勉強になった。まあ、もっとも相関が高いのは、B2の「情報工学演習」というデータ構造とアルゴリズムの演習の授業で、ここで成績が悪い人はほぼ例外なくプログラミングができないのだが、それは当然か……。