報告に時間をかける意味がある

午前中は EMNLP 読み会。ニューラル翻訳の紹介が2件あったが、深層学習だと arXiv で見かけることが多いので、こういう研究のサイクルっていいんだろうかと思うことがしばしば。「研究のサイクルが速い」とポジティブに捉える人もいるだろうが、じっくり腰を据えてやらないとできないような研究が下火になるかもしれず、善し悪しだと思っている。

もちろん、これまで「分類なら SVM、系列ラベリングなら CRF」みたいに言われてきたのが、「分類なら CNN、系列ラベリングなら LSTM」みたいに言われるようになっただけのことで、ツールとして使いこなせればいいということかもしれないけど。逆に言えばツールとして使いこなせないと話にならないということだが、使えるだけで差別化できる、というのは数年のことで、結局どのように問題を定式化するかとか、データをどう分析するか、みたいなところを地道にできる人が残るのではないかなぁ。(とりあえず SVM に放り込む、みたいなことをできるだけで重宝された人は、いまどうしているのだろうか?)

お昼は企業の方の説明会を研究室でしてもらう。受けるという学生もいるようで、来ていただいた甲斐があるというものである。受ける受けないに関わらず毎年お付き合いくださっている企業の方々とは、今後もよい関係を築きたいと思う。

自分はというと学内の委員のお仕事。いろいろとやることが多すぎて、気が滅入る。2月になれば暇になると思ったのだが、休ませてくれないようである。(授業期間もたいがいだったが、授業期間より仕事が多いようにも思う)

夕方は研究室で進捗報告を聞くが、2時間では終わらず。自分で悩むと1週間かかるが誰かに聞くと30秒、ということがよくあるので、全員均等に時間を使いたいのだが、なかなかそのようには行かず。議論するにはおもしろいし、とてもいい勉強になるのだが……。

新年度からは、進捗報告をするしないに関わらず、共有の場所に週報を書いてもらうようにした方がいいように思ったりする(急用で参加できなくても週報を書けばいい訳だし、進捗報告で十分に時間が取れなくてもフォローできるし)。