パラレルに開催される教授会

午前中は国立国語研究所でミーティング。毎年うちの研究室の学生が1-2名国語研でアルバイトさせてもらっているので、今日は新しくアルバイトする B4 学生の紹介である。(あと、特任助教になった teruaki-o くんにご挨拶)

自分自身、B4 のときひょんなことから国語研でプログラミングのアルバイトをしたことが、現在自然言語処理の研究をするきっかけになったので、国語研でのアルバイトは割と思い入れがある。今のところ誰も国語研のアルバイトをしていた学生で博士後期課程に進学した人がいないが、そのうち誰か D 進する人が出てくるといいな。

午後は出勤して教授会。大学院教務委員長なので、大学院教務に関する審議事項や報告事項を説明しないといけないのだが、毎月大学院の教授会の審議・報告案件の半分以上が自分の説明しないといけない案件で、けっこうしんどい。「誰かに頼んだりして適当にサボったほうがいいですよ」と声をかけてくださったりするのはありがたいが、さすがに1回目でそれをやるのはどうかという気もするので毎回担当している(どうしても都合がつかない回が出てきたら、他の大学院教務委員の方にお願いするが)。今回でちょうど年度の半分まで来たが、まだ半分か、という気分……。

夕方は準備教授会。H30年度に予定されている学部再編に合わせて、新組織の教授会が発足し、現組織の教授会と並行して開催されている(もっと言うと新組織の準備学科会議と現組織のコース会議も別々に並行して開催)のだが、南大沢から来る先生方もいらっしゃるので、開催が遅い時間になるのである。現組織の教授会は、すでに根回しが終わった案件の承認がほとんどで、聞いていてあまりおもしろくない(せいぜい、疑義があったら審議を差し戻してまた議論してもらうくらい)のだが、新組織の教授会は割とちゃんと議論になることがあっておもしろい。

准教授の立場になるまで、こんな再編で大学運営の仕事が2倍になる(新しく作成する書類の作業を入れると、5-6倍くらいではないか?)なんて思ってもみなかったが、大学にいれば10-20年ごとにどの組織も(形式上だけでも)再編していることを考えると、みなさんよくこんな仕事を黙々とされているな、と敬服する次第である。教員の立ち位置としては政治的な側面もあるのだろうが、少なくとも学生にとっては(再編にともなうオーバーヘッドを除けば)よい環境になっていくと思うし、情報科学のような発達が著しい学問分野においては組織もカリキュラムも定期的に見直すべきだろうし、悪いことばかりではない。

自分が仮に定年まで大学にいるとすると、今回の再編を除いてもあと1-2回は何がしか経験するだろうし、今回は「再編見習い」ということでご指導いただく立場(書類の準備をしたら、都立大・科技大の統合時代の経験のある先生方がチェックしてくださる)で、いろいろ目から鱗というか「こんな仕組みで大学は動いているのか」「無駄に書類仕事を増やさないためにこんなテクニック(戦略)があるのか」などと思うこと多々であり、大変感謝しているが、次回は自分が「学部再編サバイバー」として「そういえば前回はこうだった」と言ったりしているのだろうな、と思ったりする。(首都大でしか通用しないノウハウかもしれないが)