アブストとカメラレディで変わること

朝、駐輪場が児童育成手当の支給世帯だと減免されるというので市役所に行ってみたら、児童手当と児童育成手当は別物だそうで、後者はシングルマザーとか生活保護とか受給しているような世帯が対象らしい。月数百円だからいいけど、紛らわしいネーミング……。

学部生くらいまでは、駐輪場の代金が1回100円と聞いたら「高い!」と思って少し遠くても無料の駐輪場に止めたり、無料で置けるお店・図書館等を探して止めたりしていたが、今は時間の方がはるかに貴重なので、1回100円どころか200円でも、より便利なところに自転車を置きたい。1日1分違うなら、駐輪場の代金が2倍(いまは毎月2,000円だが、これが4,000円)になっても払うなぁ。

午前中は学振の特別研究員の受け入れ研究者としての書類を書いたり、日本学生支援機構の第1種奨学金の返還免除の推薦書を書いたり(どちらも〆切が近い)。

前者は自分も受け入れ研究者となるのは初めてなので、いつ何を出せばいいのか把握しておらず、ちょっと迷惑をかけてしまったと反省。とはいえ、一応自分も DC2 で受給していた側なので、もっと上の世代の人よりは手続きの詳細を分かっているものとは思う。研究室的には DC1 の人が出てくれるといいなと思うのだが、そのためにはまず(社会人ではない、フルタイムの)博士後期課程に進学してくれる人がいないとな〜。

後者も今年初めて該当者がいたので推薦書を書いているが、大学院生には進学前に申請しておくことを勧めている。受給している学生のうち3割程度が全額もしくは半額免除になる枠があるのだが、うちの研究室の学生であれば、業績としては標準的には半分程度の学生が免除対象になるのではないかと思うのだ(半額免除でも100万円くらいになるので、割と大きい)。もっとも、どれくらいの業績があれば推薦されるかは分野や機関によるので、同じ研究科・専攻等の中で相対的にどうか、が重要なのであるが。

ちなみに、下手にアルバイトをするくらいなら、計画的に研究をして(特に学部から進学する人は、B4 の研究成果が M1 で国際会議に投稿できたりするし)返還免除を狙う方が経済的にははるかに割がよいと思っている。もちろん金銭的な必要性以外だけでアルバイトをするわけではない(アルバイト先で働くのが楽しい、という人もいるだろうし、勉強のために働く、という人もいるだろう)ので、大学院生のアルバイトが一概によくないという意図ではない。

あと、学部の奨学金の返還免除制度はないのだが、大学院では上記のように期待値40万円程度の返還免除制度があるので、学部生にはもっと存在を知ってほしいと思っている。日本学生支援機構奨学金は教育ローンだ、などと声高に言う人に同調する気持ちも分からなくはないのだが、少なくとも大学院生に対する第1種奨学金は、(受給者の3割は全額または半額免除になる)返還免除制度が定着しているので、間違いなく給付的な性格がある。

午後は研究相談。5月に開催される国際会議のための最終原稿(カメラレディ)を用意しているのだが、この国際会議、extended abstract と呼ばれるアブストラクトで採否を審査されるので、最終原稿とアブストラクトに多少の乖離があるのである。そもそもアブストラクトにする段階でいろいろ削った内容があるので、どれを戻すか、あるいは新たに何を追加するかを決める必要があるのだ。普通の国際会議や論文誌の査読では、査読を受けた後に内容を追加するのはありえないが、この国際会議は査読されるのがアブストラクトなので、アブストラクトでは存在しなかった内容が最終原稿で入るのは仕方ない。

とはいえ、〆切が迫っているのであまり追記することもできず、適当なところでまとめてもらうことに。本来は、アブストラクトを投稿してから最終原稿の〆切まで3ヶ月くらいある(採否の通知からは1ヶ月だが)ので、〆切まで時間がないので足せない、などという言い訳はできないのだが、我々が英語で書くハンデを考えると、採否にかかわらず準備しておかないと、〆切までに大幅に追記するのは難しい(そして、採否が来るまでは和文論文誌の投稿準備をしていたので、こちらには手が回らなかった、という言い訳……)。

夕方は送ってもらった原稿に一つ一つコメントする(これも、遅れ遅れ、見た部分から少しずつ、だが)。4月以降も在学する学生はいいのだが、4月から就職する学生は仕事が始まると一気に使える時間が減るので、3月までに一区切り終えたい。