コンパイル一つとっても大仕事

3月は授業もないので楽かと思いきや、いろいろ予定が入る。

今日はブレインパッドの方々が訪問してくださる。NAIST 松本研の後輩(自分が助教のとき M1 だった人たち)がいるので、そのご縁で一度研究室にお邪魔させてください、ということである。同じ研究室から2人取る、というのはなかなかチャレンジングだと思ったが、お話を聞くと割と納得で、松本研関係者の関係者が多い職場だということが分かった(笑)やはり自然言語処理関係はどこに行っても松本研関係者がいるもので、非常に狭い世界である。

お昼は学生を交えてランチ。SNS で日程調整をしたときは5-6人書いていたので、もっと人が来るかと思っていたのだが、結局来たのは3人(ランチが終わってから来た学生が1人)。せっかく自然言語処理関係の仕事のお話をしてくださるのだし、ブレインパッドの採用試験を受けるかどうかは全く別にして、就職活動中の人は来るとよいと思うのだけどなぁ。いくつか話を聞くと雰囲気も分かると思うし……。まあ、研究のトークであれば、あまりに人数が少ないと話してくださる方に申し訳ないので、原則出席してもらうよう言うと思うけど。松本研でも就職関係は全く学生に強制していなかったし、研究のトークをしてくださるのでなければ自分も強制はしないだろうな。

午後は研究室に戻ってきてお話の続きをしてくださる。最初は会社の話をしていたので自分も聞いていたが、途中からリクルーティングの話になり、人数が少ないので和気あいあいと話す感じになったので、自分は離脱。

夕方、ACL に投稿予定の原稿の添削。追加実験の結果が出ないと投稿できないと思うので、追加実験もしないといけないのだが、時間的にはもう書き始めておかないと厳しいので、追加実験の結果に関わらず書けるところを先に書いてもらっているのである。しかしうちの学生(=うちの研究室も含めた、首都大生)全員に言えることなのだが、関連研究のサーベイが不足している。論文紹介を聞くと、みんな紹介する論文の1本1本の内容はちゃんと理解しているので、論文を読む能力がないわけではないのだが、読んでいる絶対量が少ないように思う。来年度は新入生以外は全員論文100本ノックやってもらおうかな?とりあえず学生は全員毎年100本読むのがベースラインになってほしいのだけど……(そうするとB4/M1/M2で合わせて300本になる)

夜にかけて、追加実験に関するデバッグデバッグと言っても、実装したものにバグがあって動かないということではなく、公開されているツールを動かそうとしてインストールができない(インストール自体できないこともあれば、インストールはできているようだがサンプルが動かないことも)っぽいので手伝う、ということである。

首都大に来てから、実装周りで学生に相談されることの2/3くらいはこういう感じのサポートなのだが、ここ10年くらいで機械学習自然言語処理もツールやライブラリが整備されてきて、自分で実装しなくてもとりあえず試せるソフトウェアがある(論文の作者が公開してくれることもあれば、他の人が勝手に実装して GitHub で公開したりすることもある)、ということかなぁ。